虚ろな唇を重ねて

Fate/GrandOrder新規マスター向けの記事、新規実装サーヴァントの考察等

【FGO】クソデカ感情羅生門女

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? いったい何の騒ぎですか?」

「ああ、今年のサンタは何と鈴鹿御前らしいんだ! TLの連中は色々言ってたけど、やっぱりオタク君に優しい黒ギャルは実在したんだよ!! こないだ星条旗武蔵ちゃんが実装されたばかりだっていうのに、FGOは特定性癖層に対して供給過多すぎて困っちゃうよ……っていうか鈴香ちゃんガチ恋距離すぎて無理……色々キワどすぎてホント無理……これが配布とかマジで神ゲーだわ……」

「ッ……!(私たちはこれから、この異聞帯を......)」

 

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絶対に許さねえ、安倍晴明ェ(自称)!!!!!

 

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それはともかく、今回はようやくやってきた5.5章「地獄曼荼羅 平安京 轟雷一閃」に先駆けて実施された強化クエストについて。デフォルトで出遅れる私にしては珍しくタイムリーな記事ですね。え? なんでかって? リアルがつらくて現実逃避したいからさ!!!!!!!

さて今回の強化クエストですが.......遂に宝具強化された金時も気になりますが、やはり今回の目玉は茨木ちゃんでしょう! 昔から優等生ではありましたが、魔境とされる星4狂界でも一歩抜きん出た感じがありますよこれは!!

ということで今回は星4バーサーカー茨木童子の強化内容についてです。超お気に入りのサーヴァントなんで嬉しい!

 

攻防一切隙無し、星4バーサーカー界きっての優等生

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先ずは茨木童子の簡単なスペック解説から。

S1「鬼種の魔」3Tの間味方全体に最大20%の攻撃力アップに加え、自身の宝具威力を最大30%アップさせる亜種カリスマスキル。敵味方ともにインフレが進んだ今のFGOだとそこまで倍率の高いスキルではありませんが、全体バフ持ちのバーサーカーは意外と数が少ないため、大抵のクエストにアタッカーとして連れて行ける茨木童子がカリスマを持ち込める時点で優秀です。また茨木童子は武蔵や“山の翁“ほどではありませんが、1枚ずつとはいえ非常に優秀なカード性能のアーツとクイックを持っているため、オーバーキル補正や3rd補正などを活かしながらしっかりとNPを稼ぎつつ孔明などで補助してやると、NP獲得スキルを持たないB3バーサーカーにも拘らず「鬼種の魔」適用ターン中に複数回の宝具使用が視野に入るため、そういった意味でもなかなかに強力なスキルと言えるでしょう。

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また防御面では「変化」と「仕切り直し」という2種のスキルが茨木童子を粘り強く戦線に留めてくれます。S2「変化」は星5キャスター・玉藻前や星5アサシン・刑部姫と同じく高ランクの自衛スキルで、3Tの間自身の防御力を最大30%アップさせる効果とは別に、1Tの間さらに防御力を30%アップさせる効果を兼ね備えるもの。こちらも「鬼種の魔」と同じくリキャスト最短5Tと回転率が高く、スキルマであれば半分以上のターンをバーサーカークラスのウィークポイントである被ダメ2倍を解消しながら戦うことができます。これだけ被ダメージ量をカットできると、本来であればバーサーカーが持っている場合事実上の死にスキルになってしまう「仕切り直し」も、信頼できるレベルの回復手段として機能します。そして長くフィールドに居座れるということは何度も「鬼種の魔」を貼り直せるということでもあり……このように、茨木童子はキャラクターとしての言動とは裏腹に恐ろしく堅実、そしてバーサーカーには珍しいパーティプレイの得意なサーヴァントなんですね。

ただ上記の強さを発揮するためにはスキルレベルを最低でも6以上にする必要があり、それ以下のスキルレベルで運用する場合スキルが適用されていない隙だらけのターンが多くなり、茨木童子のフィールドである長期戦プランが崩壊してしまうのには注意。逆にいうと、鍛えてあげれば鍛えてあげるほどに期待に応えてくれるサーヴァントとも言えます。

 

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筆者が茨木童子の相棒としてオススメするのはやはり鉄板、星4シールダー・マシュや星5キャスター・孔明ですね。特に「誉れ堅き雪花の壁」や「軍師の忠言」といった回転率の高い防御バフを互いに持つこの2人が茨木童子とタッグを組んだ際は、攻撃面のみならず防御面までもさらに磨きがかかります。防御バフの切れ目はターゲット集中スキルや全体スタン宝具でフォローすることができますし、自前の茨木童子さえ確保できれば確定で所有しているマシュと、術サポ枠で容易に借りることができるサポ孔明とで大抵のクエストに出撃できるパーティを組めるコスパの良さも魅力……でした。

また他に相性の良いサーヴァントとして、攻防バフ+最大HPアップ効果で耐久性能をさらに高められるエレシュキガル、強化解除スキルで重ね掛けした防御バフを超えるほどの超バフを比較的短いスパンで強化解除でき、茨木童子の持たないバスターバフを付与できる刑部姫孔明よりさらに単体のサポートに特化し、防御バフの切れ目を無敵付与や防御不利無効効果でカバーできる司馬懿辺りもオススメ。……改めて見ると倍率の高い防御バフ持ちは高レアに偏りがちなのがネックですねー。

 

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また防御バフを重ね掛けするパーティではなく、「変化」が切れているターンをターゲット集中スキル持ちでフォローするタイプの介護運用をする場合、茨木童子に着ける概念礼装として「鋼の鍛錬」が結構オススメ。「変化」使用ターンには最大80%、そしてその後の2ターンも50%ダメージカットできるため、宝具直撃でもしない限りはほとんど沈むことがなくなるでしょう。防御面は若干落ちますが「目醒め前」なども全カードを強化できるため悪くありません。もちろんバーサーカーらしく普通にバスターカード強化系、初期NP付与系で火力面を強化してもオーケー。

 

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最後に紹介するのは宝具「羅生門大怨起」攻撃後に強化解除、そして3Tの間防御力ダウンを10%~(OCで効果上昇)付与する単体攻撃宝具です。残念ながら強化解除効果は攻撃後に発生するため、無敵・回避状態を貫通しながらダメージを与えることはできませんが、あって損する効果ではありません。また防御バフが生命線である茨木童子にとってはエネミー側の攻撃バフを剥がす手段を自身で用意できるというのもポイント。

 

2020環境と魔境・星4バーサーカー界の現在

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さて、ここまでの解説で茨木童子が如何に優秀であるかは分かっていただけたと思いますが、しかしながら1.5部以降の高難易度で茨木童子が活躍したという話はあまり聞かなくなってしまいました。それは何故でしょうか?

考えられる理由としては、スカサハ=スカディやアルトリア・キャスターなどの所謂“人権キャスター”が参入したことによるバトル環境の遷移、あるいはブレイクゲージシステム実装によるバーサーカークラスのアタッカーとしての地位の低下など様々な要因が考えられますが、やはり一番の理由としては1部マシュの実質的な離脱でしょう。2部以降のマシュ───通称オルテナウス・マシュは2種類のターゲット集中スキルを持つことからバーサーカーを守ることにより特化したシールダーへと変化しましたが、一方でマシュの元々の強みであるダメージカットスキルはほとんど失われてしまいました。防御バフを活用する茨木童子にとって貴重な相棒の1人を失ったのは、やはり大きな影響があったのではないでしょうか。


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また、前述したバーサーカークラスのアタッカーとしての地位低下問題について。1.5部以降、エネミー側の総HP量が増加したことで長期戦になってしまいがちな高難易度戦において、被ダメージ2倍だけではなく、与ダメージ1.5倍という特性までもが純粋な有利クラスアタッカーと比較した際にネックとなってしまうことが多くなりました。これは茨木童子に限らず全てのバーサーカーに共通する課題ではありますが、これを様々な形で克服したバーサーカーが同レアリティ帯には複数存在します。恒常枠でいえば防御面と周回適正をかなぐり捨て、星出し+スター集中を単独でこなすことができるベオウルフやアタランテ〔オルタ〕。あるいは複数の全体火力バフとNP獲得スキルを兼ね備え、3T周回にも対応することのできるペンテシレイア


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期間限定産まで含むのであれば、クーフーリン〔オルタ〕に近い生存能力とNPチャージスキル、2種類の自己バフに加えてイベントストーリーをこなしていれば宝具レベルをマックスまで上げることのできるジャンヌ・ダルク〔オルタ〕に、クリティカルアタッカー適正のほか対神性アタッカーとして2部以降に真価を発揮する織田信長など。これらのサーヴァント達と比較して、茨木童子は攻防揃った優秀なバーサーカーでこそありますが、その反面クリティカルに関連したスキルの類いは一切持っておらず、上記の一芸特化型サーヴァントに比肩できるほどのアタッカー適正があるとは言えず、またNPチャージスキルも持たないため周回にも向いているとは言えません。こういった諸々の事情から、茨木童子は表舞台から姿を消していったのではないかと予測されます。

 

推しのオタクなだけじゃない、新たな武器「大江山の鬼あばれ」
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さあ、前置きが随分と長くなりましたがここからが今記事の本題です。実装から4年経ってようやく実装された茨木童子の強化クエストの内容について、いよいよ触れていくこととしましょう。

S2「仕切り直し」が変化した新スキル、大江山の鬼あばれ」ですが、ほとんど別物のスキルとなっています。まずは弱体解除+HP回復はそのままに、その効果を任意の味方へと付与することができるようになりました。そして追加効果として、1Tの間対象にクリティカル威力を最大100%アップさせ、その対象が〔酒呑童子〕属性を持っていれば3Tの間さらに攻撃力を最大30%アップ、そして味方フィールドに〔酒呑童子〕属性を持つサーヴァントがいるならば茨木童子自身にNP20%を付与するという何とも盛り沢山なスキル。

この効果で具体的に茨木童子の運用がどう変わったかというと、回復を横に振ることができるようになったことで先ずは星5バーサーカーナイチンゲールに近いサブヒーラーとしての役割を果たせるようになりました。「変化」スキル適用中は高倍率の防御バフで凌ぎ、効果が切れたターンにはターゲット集中スキル持ちで庇ってもらいながら、そのサーヴァントを「大江山の鬼あばれ」でカバーするといった動きもできるように。

またクリティカル威力100%アップ効果についてですが、スター集中スキルを持たない茨木童子自身がこれを活かすのは正直難しい所。ですがクリバフ100%の数値自体はかなり魅力的、これを活かさない手はありません。バーサーカークラス特有のクリティカルスターを弾くデメリットを逆に利用することで、特定のサーヴァントを一線級のクリティカルアタッカーにしてしまいましょう。

 

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両者の条件を満たすことのできる相性の良いサーヴァントで例を挙げると、真っ先に思い浮かぶのはレオニダス1世。攻撃面ではレオニダス1世のS3「戦士の雄叫び」茨木童子の持たないバスターバフを付与することができ、茨木童子のS1「鬼種の魔」・S2「大江山のあばれ鬼」でレオニダス1世の持たない火力バフを付与することができます。また防御面ではレオニダス1世のS1「殿の矜恃」・宝具「炎門の守護者」茨木童子の防御バフの切れ目を庇い、茨木童子のS2「大江山の鬼あばれ」で削れたHPをカバーするという強固なシナジーを発揮することができます。入手難易度の低さも含めて、強化クエスト後の茨木童子にとっては非常にマッチした盾役と言えるでしょう。

また〔酒呑童子〕指定の攻撃バフ、そして茨木童子へのNP追加効果も3T周回編成において優秀です。

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周回面で考えた場合、茨木童子酒呑童子を並べて1waveをアーラシュで突破、後ろから出てきたキャストリアのスキルを使用することで茨木童子には攻撃力60%アップと宝具威力30%アップ(2.08倍)酒呑童子には攻撃力90%アップとアーツ性能強化50%、宝具威力30%アップ(3.705倍)の火力アップが見込めます(+酒呑童子S2「果実の酒気」で最大20%の防御力ダウン)。NP周りに関しては酒呑童子は最大80%、茨木童子は最大50%のNPを確保することができるため、茨木童子には「エアリアル・ドライブ」のような初期NP50%礼装酒呑童子には「黒聖杯」のような火力特化型の礼装を持たせ、残りの20%分のNPは協会礼装orオーダーチェンジによる+αで補うようにしましょう。酒呑童子には凄まじい火力バフが乗るため、ライダークラスのみならずキャスター以外のクラスであれば大抵のクエストは数値で磨り潰すことが出来る筈です。流石にWキャストリア編成を火力バフの総合値で上回ることはできませんが、茨木酒呑編成の利点としては自前のキャストリアが必要ない点、そして最近よくある2wave~3waveに単体ボスが佇んでいるタイプのクエストにも対応することができる点でしょうか。

 

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またアサシンの酒呑童子のみならず、キャスターの方の酒呑童子と並べた際にも「大江山の鬼あばれ」で酒呑童子が持たないクリティカルバフを付与することができるので、貴重なアサシンキラーとしての強みにさらなる磨きがかかること間違いありません。

大江山の鬼あばれ」についてはこれくらいでしょうか。今回の強化は同レアリティ帯のバーサーカーとは被らない方面、かつ茨木童子の支援に長けているという特色をさらに伸ばしつつ、キャラクター性にも考慮した素晴らしい強化内だったと筆者は感じました。まあ問題は肝心の酒呑童子が現状両方ともに手に入りにくいことなんですが……今年もハロウィン無かったし、オニランドをメインインタールード入りさせてもいいんだよ運営!!

 

さぁいよいよ怒濤の12月、地獄曼荼羅以外にも劇場版キャメロットに2020クリスマス、恒例の年末特番とイベントが盛り沢山ですね。恐らく2020年で最も忙しい一月になると思われますが、最後までしっかり駆け抜けていきましょうね! それでは待て次回!!