【FGO】終身独裁官だぞ、鈍い訳が無いだろう!
私は来た!
私は見た!
ならば次は引くだけのこと!
というわけで今年もやってきましたバレンタイン2020!
去年に引き続き全鯖フルボイス仕様!全部聞いてたらイベント走り切れない本末転倒感、これこそまさにFGO!
ところでみなさんバレンタインPUはもう回しましたか? 今回のPUの目玉であるキラキラのアーチャーですが、いやーめっちゃ可愛いですね! キャラデザ公開時はそんなに惹かれなかった筆者ですが、キャラクターと声優が良すぎて財布の紐が緩みそうです……いやしかしこの石はオリュンポス貯金であってだな……
ちなみにバレンタインPUは例年通り女性サーヴァントしか排出されないので、ということはつまりバーサーカーの銀クラスカードが見えた時点で少なくとも清姫が出ることは保障された神仕様となっております。
あとめぼしい辺りでは新米マスターから廃人までお世話になることが多い対男性最強アーチャー・エウリュアレの宝具が重ねやすいガチャというのもポイントですね。
さて、ここまでバレンタインの話をしておきながら当記事は野郎サーヴァントの解説記事になります。
その男の名は……カエサル!
初期実装組の古参セイバーが再びアッパー調整を遂げて帰ってきた!……いや、なんでこのタイミング?
バレンタインシナリオでまさかの黒幕張ったりするんでしょうか。一応文筆家という繋がりもありますし。
ともかく今回は強化前カエサルのスペック紹介、そして今回受けた宝具の強化内容について触れていきたいと思います。
ところどころ記憶が怪しかったり、主観が入っているかもしれませんがそこはご容赦を。
〜星3セイバー・カエサルの歴史〜
☆誰が呼んだか、ローマの赤セイバー(偽)
カエサルはFGO配信から実装されていた初期実装サーヴァントの1人。初見時にはあのビジュアルに驚いた方も多かったのではないでしょうか。またカラーリングが赤主体、さらにローマ出身のセイバーということでヒロインサーヴァントとして絶大な人気を持つネロ・クラウディウスとの類似点の多さがプレイヤー間でネタにもされました。
色物めいたデザインとは裏腹にサーヴァントとしての性能は極めて堅実、全体攻撃力アップの「カリスマ」に宝具威力アップの「軍略」と使い勝手の良い火力アップスキルを併せ持つバッファー寄りのサーヴァント。
第3スキルの「扇動」についてですが、「2030年の欠片」のような概念礼装もまだ実装されておらず、スキル上げどころか霊基再臨をすることすら結構な労力を必要としたFGO配信初期の環境ではクリティカルを安定して狙うことが難しかったこと。またカエサルの霊基再臨に当時未実装アイテムと言われるほどに希少なアイテムだった「禁断の頁」や「無間の歯車」を要求してくることがネックとなり、そもそも「扇動」がアンロックされていないカルデアが殆どだったこともあり話題に上がることはほとんどありませんでした(笑)。
とはいえ10連にサーヴァント確定すら無かった時期のFGOでは高レアリティ帯にセイバーがまとまっていたこともあり、そこそこ手に入りやすいカエサルはセイバークラスを持っているというだけで存在価値のあるサーヴァント。同じく初期実装組の星3セイバーであるジル・ド・レェが癖の強い非攻撃型宝具+自己バフ特化セイバーということもあってか、カエサルは黒王PU・赤王PUを爆死したマスター達の間でつなぎのセイバーとしてわりかし重宝されていたほうだと筆者は記憶しています。
☆ぐだぐだ本能寺開催、そして桜セイバーの登場
地味に当時唯一の単体宝具持ちセイバーでもあったカエサルですが、優秀なスキル群と引き換えに背負わされたとしか思えないカード性能全般の劣悪さは如何ともしがたいもので、特にNP周りに関しては「虚数魔術」や「カレイドスコープ」で下駄を履かせでもしない限り自力での宝具使用など夢のまた夢というレベル。
しかしこの頃のFGOはまさに宝具大正義時代。周回だろうが高難易度だろうが決め手となるのは宝具使用による一撃必殺でした。宝具を撃ちづらいという致命的弱点を抱えながら戦うカエサルの前に、1人の新たなサーヴァントが姿を現れます。それが期間限定星5セイバー・桜セイバーこと沖田さんでした。
沖田さんはカエサルに次ぐ2人目の単体宝具持ちのセイバー。そしてカエサルのそれとは正反対の超高水準なクイックカードを武器に、クリティカルを何発も叩き込みながらNPを0から100まで一瞬で溜めきる沖田さんの性能は最早セイバークラスに留まらず、その時点で実装されていた全サーヴァントの中でもズバ抜けて優秀と評価される次元の代物でした。沖田さん大勝利!
そんな非の打ちどころの無い最強セイバー・沖田総司の実装により、これまで地道に築いてきたポジションも遂に崩れるかと思われたカエサルですが……特にディスられることもなく今度は沖田さんとの類似点をネタにされたかと思えば、ぐだぐだコラボ後に開催された「セイバーウォーズ リリィのコスモ武者修行」でまさかまさかの再評価を受ける流れまでやってきます。
☆強敵!サベッジクイーン!
その原因となったクエストがこれ、「機材集め・銀河級」。当時まだ希少アイテムで、かつ多くのサーヴァントが要求してきた鬼畜再臨素材「蛮神の心臓」を落とすデーモンが確定出現するクエストということで話題になり、多くのマスターが周回することになったこのクエスト。敵編成がクラス混成、バーサーカーで戦うには道中雑魚もなかなかにタフということでそもそもの難易度が結構高めだった銀河級ですが、その中でもやはり一番の難敵だったのは3waveに登場するボスサーヴァントのサベッジクイーン(スカサハ)でしょう。
回避スキル「魔境の智慧」を持ち、かつ有利クラスでも当たれば退場必至な単体宝具持ち。「魔境の智慧」のサブ効果でクリティカル事故も起こし易く、可能であれば回避を使わせることなくワンパンで倒したいところですが、そこに98万という分厚いHPの壁が立ち塞がります。
特効礼装をガン積みした最強沖田さんといえど一撃突破はできず、フレ沖田さんによるW編成でもOTKには届きません。確かここに孔明を加えることで確かギリギリOTKが成立した筈ですが、FGO配信初期実装星5サーヴァントの中では唯一の非攻撃宝具持ちということもありリセマラランキングでも最下位という評価を受けていた孔明、そして期間限定星5サーヴァントの最高レア2人を自前で用意しなければならないPT構成は廃課金者でもない限り実現することが難しいものでした。
心臓は欲しい、でもスカサハが強くて高速周回ができない……廃人マスターたちのそんな悩みを解決できるサーヴァントとして話題に上がったのがカエサル。特攻礼装ガン積み+自前(フレ)沖田さん+フレ(自前)孔明に加えてカエサルで攻撃バフを重ね掛けことにより、サベッジクイーンをほぼ確定で処理できるようになりました。
......そう、ほぼ確定です。残念ながらこの周回編成にはもう1つ、2人の沖田さんの宝具レベルが2以上でなければならないという条件があったんです。
筆者は沖田さんを持っていたものの、残念ながら宝具レベルは1。そしてサベッジクイーンことスカサハPU時には今思い出しても寒気がするレベルの大爆死を味わされた苦い記憶が......。
憎い......絶妙に倒しきれないこのHPバーが憎い......サポ枠の宝具2沖田さんが憎い......あとタケシはしばらく見たくない......
トラウマはさておき、単体宝具セイバーとして完全上位互換にあった沖田さんが実装された後もカエサルにはバッファーとして一定の強さがあると再認識され、再び多くのマスターから注目されるサーヴァントとなりました。
この頃には第4特異点「死界魔霧都市 ロンドン」が開放され、それまで入手手段が限られていた「禁断の頁」や「無間の歯車」がフリークエストでドロップするようになったこともあり、それまでLv50で育成をストップしていたカエサルを最終再臨まで育て切ったマスターも多いのでは無いでしょうか。
☆その日、運命に出会う
こうしてFGOが始まって1年以上の間、低レアながらも独自の立ち位置を保ち続けたカエサルでしたが、そんな彼に契機となる大きな出来事が起こります。
それは……第6特異点「神聖円卓領域キャメロット」の開放。そしてそれに伴う強力な2騎の単体宝具持ちセイバー、ストーリークリア報酬サーヴァントにして4人目の星3セイバーであるベディヴィエールと、今なお最強のセイバーの1人として名高いランスロットの実装……ではありません。
ではサーヴァントの性能に本格的なメスが入るサーヴァント強化クエストで、これまで注目されることのなかった第3スキル「扇動」が強化されたタイミングかというと……残念ながらこれも違います。
ならばやはり2016年ハロウィンイベント「超極 大かぼちゃ村」で実装され、無課金マスターでも宝具5まで重ねることができる待望の配布星4セイバー・エリザベート〔ブレイブ〕が登場したことだろうと思われるでしょうが、惜しい! これも違います。
そう、もう皆さんお分かりですね。カエサルにとって契機となる大きな出来事、それは期間限定星5アサシン・クレオパトラの実装です!
イイハナシダナー。というかカエサルさんちょっと英霊ライフエンジョイしすぎでは? 普通に聖杯にかける望みの1つを叶えちゃってるんですけど?
筆者はこの頃にはもうだいぶカエサルに思い入れがあったので、気がついたらクレオパトラが出るまで回してました。やめてくれきのこ、そのマテリアルは俺に効く。
閑話休題。後発セイバー組のうち、特に星3ながらも自バフのみで高レアに迫るほどの超強力な宝具火力、そしてスキル上げが不要な据え置き30%NPチャージを持ってきたベディヴィエールの存在は、カエサルにとって無視できないものでした。
NP周りに難があるとはいえ、入手しやすい単体宝具セイバーとしての立ち位置が一瞬危ぶまれたカエサルですが……運営の一部に熱狂的なファンでもいるのか、このタイミングで定期的に開催されていたサーヴァント強化クエスト第5弾の強化対象に抜擢されます。
気になる強化内容は第3スキル「扇動」にスター発生率アップ効果を追加するというもの。スター発生率アップといえば単体ではほとんど機能しないFGO界屈指のハズレスキルとして有名ですが、強化後「扇動」のスター発生率アップの最大倍率はなんと驚異の100%!
この強化により、本人が持たない火力バフを付与でき、強化前「扇動」の効果であるクリティカル威力アップとの相性も良かった沖田さんやジャックは当然として、一部の固有モーション持ちサーヴァントや多段ヒットする全体宝具持ちサーヴァントとの親和性が劇的に高まりました。
もちろんクレオパトラとの相性も抜群。上記の2つの条件を満たし、尚且つ第3スキル「女神の加護」でデメリットの防御デバフを解除しながら持ち前のカード性能の高さをさらに強化できたことから、開発陣的にはこの2人の組み合わせをこそ想定していたんだと思われます。
こうして完全に別物のスキルへと変化した「扇動」により、カエサルは既存のセイバーとはまったく席を争うことのないバッファー型セイバー、攻撃に参加することなく立っているだけで仕事を果たす「動かざるデブ」として遂に完成するのでした。
☆甦る魔剣「黄の死」、そして伝説へ
長々と語ってしまいましたがいよいよここからが本題です。
「扇動」強化後、ちょこちょこイベントに顔を出すことはあるものの、メインストーリー本筋に関わることも更なる強化を与えられることもなかったカエサルですが、何故かバレンタインのタイミングで唐突にモーション改修及び宝具強化が行われました。本当になんで?
まあもらえるもんはもらっておきましょう。さて肝心の宝具強化の内容ですが......基本威力の底上げは当然として、元々持っているOCレベルに応じたクリティカルスターの獲得に加え、2つの新しい効果が加わりました。
まずは1Tの間自身にHPが少ないほど強化成功率がアップする状態を付与する効果。
そしてもう1つが判定に成功するたびに攻撃力をアップさせる状態を最大5回付与するというものです。
一部のマスターはお気付きかもしれませんが、これはFGOのキャラクター設定資料集「Fate/Grand Order material I」に載っていた「黄の死」の宝具設定に準拠した強化となります。いいよー、こういう宝具強化どんどんやって欲しいよー。
攻撃力アップの数値は1回につき10%、5回成功すれば最大50%もの攻撃力アップ! 全判定に成功すれば「魔力放出」と同等クラスのバフ値を得ることができるといえばわかりやすいでしょうか。
そこに元々カエサルが持っている「カリスマ」と「軍略」を併用することで、宝具威力が売りのベディヴィエールを抜き、それどころか宝具2の星5セイバー達さえ越えた凄まじいダメージを叩き出すように! 無課金の星、ここに完全復活!
またHPが少ないほど強化成功率がアップするという効果も、ヒット数の乏しさから自身にかけるメリットが薄かった「扇動」と噛み合いがよく、カエサル単体でもクリティカルと宝具で攻めるアタッカーとして機能するように。
とはいえ攻撃に特化した構成のカエサルは自身の身を守るスキルを持たず、素のHP自体も低いため「扇動」のデメリットである防御デバフが事故死の元になりかねないことから、基本的には高レアの味方サーヴァントに振ったほうが無難だとは思います。
また単体宝具セイバーとしてのカエサルが抱えていたNP供給問題ですが、これはサポート枠でスカサハ=スカディの力を借りることによってある程度解決することができますね。スカディを起用することで、カエサルの持っていない高倍率のクイック性能強化を付与することができるのもポイント。
では最後に、宝具強化後の「黄の死」が実際にどれだけの火力を出せるようになったのか、サンプル画像を用意したのでそれぞれ見ていきましょうか。
概念礼装 凸カレイドスコープ(Lv15 ATK711)
強化成功数 3回
使用スキル 「軍略」Lv8、「カリスマ」Lv8
この時点で既におかしいですね。自バフのみで10万以上のダメージを出せるサーヴァントがどれだけいるのでしょうか。これで本職はバッファーというのが恐ろしい......
概念礼装 凸カレイドスコープ(Lv15 ATK711)
強化成功数 5回(最大)
使用スキル 「軍略」Lv8、「カリスマ」Lv8
自バフのみの最大火力がこちら。沖田さんや武蔵ちゃんといった星5セイバーの宝具威力を悠々と越えて行きました。星3とは。
概念礼装 凸カレイドスコープ(Lv15 ATK711)
強化成功数 2回
使用スキル 「軍略」Lv8、「カリスマ」Lv8、「原初のルーン」Lv10、「凍える吹雪」Lv10
フレスカディを借りた場合はこのようになります。強化成功数は2回と少ないほうであるにも拘らず、カエサルが独力で出せる最大火力を上回ってしまいましたね。乗算ってすごい。カエサルも凄まじいですが、スカディのバフ値も大概ぶっ飛んでます。
この辺りがアタッカーとしてのカエサルが目指せる現実的なダメージの限界になるんですが、折角なのでさらなる超火力を追求していきましょうか。
オジマンディアスの第3スキル「太陽神の加護」でカエサルの強化成功率をアップ、これで「黄の死」の確率強化が100%に。
概念礼装 凸カレイドスコープ(Lv15 ATK)
強化成功数 5回(最大)
使用スキル 「軍略」Lv8、「カリスマ」Lv8、「原初のルーン」Lv10×2、「凍える吹雪」Lv10×2、「太陽神の加護」Lv10
Wスカディ編成。なんかもうめちゃくちゃだよ。
概念礼装 凸黒聖杯(Lv100 ATK2400)
強化成功数 5回(最大)
使用スキル 「軍略」Lv8、「カリスマ」Lv8、「原初のルーン」Lv10×2、「凍える吹雪」Lv10×2、「太陽神の加護」Lv10
最大レベルまで育て上げた自慢の黒聖杯も持たせてみました。特攻イベントかな? というかもうちょっと頑張ればサベッジクイーン倒せるじゃないですかこれ。
こうして「動かざるデブ」から「動けるデブ」へとライザップに成功したカエサル。唯一の弱点を克服し、セイバー界に激震を与えるほどの超ド級アタッカーへと転向した彼がどのような影響を及ぼしていくのか、そして沖田さんにはまだ強化がこないのか、今後の動向に注目です。はよ、ほんとはよ。
今回はこの辺でおしまい。それでは皆さま、よきバレンタインライフを!