【FGO】未所持星5サーヴァント交換・おすすめランキング 〜術アタッカー編〜
前回の記事はこちら→【FGO】未所持星5サーヴァント交換・おすすめランキング 〜ケモ耳編〜 - 虚ろな唇を重ねて
さて、それでは第3位! 一般的に強いとされるNPチャージスキル+全体宝具持ちや特攻アタッカーを抑えて筆者に選ばれたのはこのサーヴァント!
☆玄奘三蔵
三蔵ちゃんは期間限定イベント「星の三蔵ちゃん、天竺に行く」で3人目の恒常星5キャスターとして先行実装され、その直後に配信されたメインストーリー第1部「第6特異点 神聖円卓領域 キャメロット」ではカルデアに味方するはぐれサーヴァントとして登場。獅子王率いるキャメロットサイド、獅子王と敵対するもう一つの巨大戦力であるファラオサイド、そして難民たちを匿いながら反抗の機を窺う山の翁サイド、いずれにも属さない異邦人でありながらもストーリーにおいて時には天真爛漫な癒しキャラクターとして、時には自分の身を顧みず血路を開く一番槍として重要な役割を担いました。
当時はキャメロット配信クリア後に「なんでウチのカルデアには三蔵ちゃんがいないんだ……」と頭を抱えるマスターたちで溢れかえったとか。斯く言う筆者もまさしくその1人……だって与太イベントだったしまさかあんなガッツリ本編に絡むと思わないじゃん……
前置きはこれくらいにして、何故筆者が並み居るアタッカー達を差し置いて第3位に三蔵ちゃんをチョイスしたのか。その理由について説明していきましょう。
〜カルデアにおける術アタッカーの台所事情〜
さて、2020年現在FGOで実装されている単体攻撃宝具持ちのキャスターは6騎。……たった6騎!?
その内訳ですが、まず星5サーヴァントは三蔵ちゃんが常にどの聖晶石召喚からでも排出される可能性のある恒常サーヴァント。そしてもう1人、イリヤスフィール・フォン・アインツベルンは「魔法少女紀行 ~プリズマ・ コーズ~」で実装された期間限定サーヴァントです。またイリヤは別作品とのコラボサーヴァントなので、他の期間限定サーヴァントと比べてより復刻される機会の少ないサーヴァントとなっています。
次は星4サーヴァント編。キュケオーンをお食べ、でお馴染みオケアノスのキャスターは三蔵ちゃんと同じく恒常サーヴァント。つい最近PUされたので、もしかしたらオケキャスは持っているというマスターもいるかもしれませんね。ドルセント・ポンドことミドラーシュのキャスターですが、彼女は今となっては滅多に回す機会の無いストーリー限定召喚限定のサーヴァントです。こういったスト限サーヴァントはごく稀にPU対象として選ばれることもありますが、逆に言うとそういった機会が無ければあるいは星5サーヴァント以上にお目になる事のない貴重なサーヴァントとなっています。
3人目の星4キャスターである酒呑童子は期間限定イベント「神秘の国のONILAND 鬼の王とカムイの黄金」の配布サーヴァントで、イベントストーリーを最後まで進めれば宝具レベルを最大まで上げることができるという強みを持つサーヴァントではあるんですが、ONILANDは去年に復刻開催済みであり、今となっては入手する術のないサーヴァントです。
最後に星3キャスターからメディア。しばらくはこの若奥様にお世話になっていたと言うマスターも多いのではないでしょうか。特にFGO稼働初期はろくにダメージを出せるキャスターがいなかったり、ダメージを出すことができてもスキル上げや概念礼装の補助が無ければ機能しないクリティカルアタッカー気質のキャスターが多かったり(しばらく2030年の欠片も実装されなかった)と対殺編成に苦労した記憶があります。
そういった問題を「高速神言」で一発解決できたメディアの存在は筆者にとっても非常に大きなものでした。宝具威力を手軽に跳ね上げることのできる「黒聖杯」との相性も良く、「金羊の皮」である程度デメリットをカバーしながら、入手したてのキャス狐と組んで修練場を荒らして回ったのはいい思い出です。
以上6騎の簡単な紹介を終えたわけですが……これ実装数も問題ではありますけどそれ以上にヤバいのが6騎中3騎が実質期間限定サーヴァントってところですね。ほんと何考えてんだ運営ェ……
〜本当に怖いアサシンエネミー3選〜
これの何が問題かってアサシンのエネミーは他クラスと較べて明らかに処理するのが面倒臭いという点です。
アサシンのチャージゲージは毎ターン宝具を撃ってくるような特殊チャージスキル持ちを除けば最短の3ゲージ。加えてアサシンボスエネミーの多くは厄介なスキルを持っています。
代表的な所で言うと「ソウルイーター」系列のボスエネミー。確率で使用してくる「音絶つ咆哮」系のスキルはこちらの弱体耐性をダウンさせた後、スキルや宝具を封印してくる厄介なスキル。特に次ターン仕留めるつもりだった所を宝具封印、そして「形見えぬ爪」系のチャージ攻撃を喰らうというパターンは最悪です。ソウルイーターのチャージ攻撃には自身に1T(1回ではなく1T!)の回避状態や防御バフを付与するサブ効果もあるので、一度チャージ攻撃を喰らってしまうとそこからズブズブと泥沼にハマってしまいます。さらにそこからまた「音絶つ咆哮」なんかをもらった日には……ハメ技じゃないか……
ストーリー上で度々遭遇する「巨大ゴースト」系列のエネミーも非常に厄介。下位エネミーの「ゴースト」と同じくランダムでこちらのNPを減少させる「怨念」系のスキルを使ってくる上に、他の巨大エネミーと同じく通常攻撃、チャージ攻撃の範囲がパーティ全体に及びます。ソウルイーターと比較すると単純な脅威度はそれほど高くありませんが、戦いが長引けば長引くほどパーティ全員の被害が増えていくので見かけたら短期決戦でさっさと片付けたいエネミー。
余談ですが、キャラクターの設定やグラフィックはあるのにサーヴァントとしては実装されることの無かったキャラクターがよく巨大ゴーストの姿で登場するので、一部の界隈ではこれを「未実装ゴースト」と呼んでいます。ゴーストは実装されているのに未実装ゴースト……。
こちらは一年越しに未実装ではなくなったエレシュキガルちゃん。こないだ地上波デビューも果たしました。
こちらは登場から2年半以上経ち、ストーリーでもメインキャラクターとして暗躍を続け、なんなら声帯まで実装されているにも限らず限らず今だに未実装ゴーストから卒業できないリンボ。最近ではいよいよ未実装ゴーストのベールを脱ぐのでは、と噂されています。いろいろな未実装ゴースト。
話がだいぶ脱線しましたが、最後に一番厄介なエネミーを紹介します。それは勿論サーヴァント系のボスエネミー。アサシンクラスのサーヴァントは「回避」や「チャージ減少」のスキルを持っているものが多く、宝具で仕留めるターンを予期せぬタイミングでズラされることも少なくありません。また1.5部以降に実装されたブレイクゲージシステムが搭載されやすいのもサーヴァント系のボスエネミーであり、悠長に戦っていると持ち前のチャージの短さもあって何度も宝具攻撃を喰らうことは必至。あとは章ボスエネミーとして配置されやすい関係上、ブレイクゲージの有無に拘らず純粋に総HP量が多いのも特徴ですね。
このように、改めて見てみてもやはりアサシンクラスには面倒なエネミーが多いということがわかります。そんなアサシンに対して相性有利を取れる術アタッカーが異様なほど入手しにくいという問題はもはやFGOというゲームに於ける構造的欠陥といっても過言ではなく、特に無課金〜微課金マスターにとってはその入手難易度の高さはまさしく死活問題です。
それでもメインストーリー1部時点であれば黒聖杯を持たせたメディア1人でも十分対殺エースとして活躍することができましたが、敵のHPがインフレし始める1.5部以降はそれもだんだんと厳しくなってきます。どれだけ「破戒すべき全ての符」の回転率が高くとも、単体では自己バフを持たず叩き出せる瞬間火力に限界があり、そして通常攻撃のダメージに難のあるメディア1人にアタッカー役を担わせるにはメインストーリー後半の戦闘は過酷すぎます。また敵のHPが多くなり、一撃で仕留めきれなくなるということは必然戦闘ターン数が増えるということであり、1部時点ではそこまで気にならなかった黒聖杯のスリップダメージも戦闘が長引けば長引くほど看過できないものになるという問題もあります。
また困ったときにサポート枠で術アタッカーを探そうとしても、実戦投入できるレベルのサーヴァントを探し出すのはなかなかに困難でしょう。何故ならFGOにおいてサポ術枠とは孔明やマーリン、スカディといった所謂「人権サーヴァント」を置く場所として多くのプレイヤーに認知されているからです。サーヴァントに持たされている概念礼装も「カルデア・ランチタイム」や「カルデア・ティータイム」といったクエスト周回の時に必須とされる絆ポイント獲得効果を有する、戦闘時にはほとんど効果を発揮しないものが8割近くを占めています(残りの2割はナンニデモ=ピースマン)。
一体いつからこのような様相を呈すようになったのかはもはや記憶の彼方ではありますが、FGOのゲームシステムから生まれた需要と供給、そしてSNSや攻略サイトを通じて広がっていったミームの拡散は今となっては留まることを知らず、その結果として先に述べたとおりフレ枠で術アタッカーを借りるという戦法は現状あまり現実的ではないと言わざるを得ません。
ならば多くのクラスに攻撃有利を取れるバーサーカーをパーティ単位で介護してやればいいじゃないか、という声もあるかもしれませんが、やはり1.5部以降の高難易度戦ではあまり推奨される戦法とは言い難いです。仮に同レベル帯のキャスターとバーサーカーがアサシンクラスのエネミーに攻撃した場合、キャスターは完全相性有利を取れるため2倍のダメージを与えることができますが、バーサーカーは広範囲に攻撃有利を取れる代わりに与えるダメージ量には1.5倍の補正しかかかりません。
エネミーのHPが比較的少なかった1部ではその倍率差もそこまで気にならず、多くのバーサーカーとマッチする性能を持っていた孔明やマーリンが倍率差を引っくり返すほどの即応性や異次元めいた瞬間火力バフを持っていたためデメリットとして表面化されることはありませんでしたが、ブレイクゲージの実装などによってある程度のロングスパンを見据える必要性が生まれた1.5部以降の戦闘ではバーサーカークラスが抱える与ダメ補正・被ダメ補正が悪く言えば「割りに合わない」ほどの差となり、結果改めて有利クラスと腰を据えて殴り合える各クラスのサーヴァントが再評価を受けることとなりました。これ自体はそんなに悪いことでもないんですが……対殺事情に関してはまたしても逆風が吹く形に。記事を越えてあなたは一体何度我々の前に立ち塞がるというのだ、ブレイクゲージ!!
〜宝具一発では終わらない、全状況対応型キャスター〜
さて、ここまで長々とかったるい説明を続けてきましたが、いよいよここからが本編です。
では現状の対アサシン事情を踏まえた上で、何故星5キャスター・玄奘三蔵が強いのか? その無駄のないスペックについての解説にいよいよ移りたいと思います。
こちらが三蔵ちゃんのスキル……と普段であればスキル構成から見ていくところですが、今回はまず宝具から紹介させていただきます。何故かというと、三蔵ちゃんのセールスポイントである目玉スキル「高速読経」の強さについて解説するためには、まずその宝具について触れなくてはならないからです。
こちらが三蔵ちゃんの宝具「五行山・釈迦如来掌」。分かりやすくダメージを与えることに特化した単体攻撃宝具ですが、サブ効果として3Tの間クリティカル発生率を大幅にダウンさせることもできます。一見地味な効果、かつ1部時点では宝具攻撃をした後にエネミーが倒れていないケースが稀だったので実質フレーバーテキストと化していましたが、ブレイクゲージ実装後はゲージ破壊後、ギミックでぶっ壊れ攻撃バフを乗せてきたエネミーのクリティカル被弾で予期せぬ事故死が発生してしまうというリスクをある程度ケアすることができるようになったためそこそこ実用的なサブ効果となりました。
また強化クエストを経ることで純粋な宝具威力が強化されたほか、相手の防御力アップ状態を貫通することができる防御無視攻撃に変化しました。アサシンクラスで防御力アップを多用してくるエネミーは強いて言えば刑部姫くらいで防御無視効果が機能することは殆どありませんが、単純に宝具ダメージが上昇したのは嬉しいところ。
では改めて三蔵ちゃんのスキルについて解説していきましょう。こちらが三蔵ちゃんのスキル構成になります。
中でも目を引くのはやはり第1スキル「高速読経」。効果は自身のNPを50%〜80%増加させ、1Tの間宝具威力を10%〜20%アップさせるというもので、このスキルを1回使うだけで宝具使用までの手間を一気に短縮することができるように。最大80%というのがまた絶妙で、アーツチェインを1回繋げるだけで三蔵ちゃんはもう宝具を撃つことができます。この時点で滅茶苦茶強いですね。
FGOに存在するNPチャージ系スキルの中でもトップクラスの獲得量を持つ「高速読経」にこれ以上を求めるのも贅沢ですが、こうなると宝具バフの適用ターンがなんとも歯痒いところ。1T目では他から補助がない限り宝具を撃てず、アーツチェインを噛ませたとしても次ターンには宝具威力バフが消えてしまいます。それを嫌うのであればアーツチェイン成立後のターンに「高速読経」を使えば良いだけなんですが、そうするとNP獲得量に比べてそこそこ短いリキャストターン(Lv1時点で9、Lv10時点で7)を活かしにくくなります。まぁこの辺りは状況に依って変わってきますし、基本的に1waveより3wave、1本目のゲージより3本目のゲージのほうがHPは多いので、筆者は割り切って1T目から「高速読経」を使用するようにしています。
もちろんこんな悩みは他所から別のNP付与スキル持ちのサーヴァントを持ってくれば済む話です。なかでも相性がいいのはやはりマーリンでしょう。三蔵ちゃんだけでは届かない分のNP20%分を「夢幻のカリスマ」で補いつつ、三蔵ちゃんが持たない攻撃力バフとバスターバフをマーリンから受け取ることができます。孔明ほどではないですが、マーリンはサポ枠でそこそこ借りやすいサーヴァントとなるので、そういう意味でもベストマッチなサーヴァントと言えますね。
また自前で用意しやすいサーヴァントとして紹介したいのが星2キャスター・シェイクスピア。本人の戦闘能力は皆無に等しいですが、「エンチャント」で20%〜40%のバスターアップを付与でき、強化クエスト後に追加される「国王一座」はLv1時点で任意対象にNPを固定値20%付与することができるので好相性です。フレンドポイント召喚から簡単に入手できるので、マーリンを借りれない場合の保険として育成しておくと便利です。
ここからは具体的な数字の話。筆者の三蔵ちゃんは有難いことに宝具2で今回の検証の参考にはならないため、フォロワーに協力を仰いで三蔵ちゃんの宝具ダメージをざっくりと算出することとしました。
こちらの画像はレベルマフォウマ、宝具レベル1の三蔵ちゃんに凸黒聖杯(Lv15)を持たせた状態で種火クエストのエネミーに釈迦如来掌を撃った際の画像。だいたい14万前後のダメージになります。バフ値は「高速読経」の宝具威力20%+凸黒聖杯の80%=合計100%なので、宝具1釈迦如来掌の素のダメージは7万前後といったところでしょうか。
ここに先ほど紹介したマーリンのスキル「夢幻のカリスマ」「英雄作成」を追加すると1.2倍×1.5倍×2.0倍=3.6倍、ざっくり25万前後のダメージを出せるということになります。乱数の関係でバフ値が大きければ大きいほどダメージのブレも大きくなりますが、たとえ下振れを引いたとしても20万超のダメージを出すのは確実でしょう。
他のキャスターと比較すると、メディアの「高速神言」はスキルレベル4時点で101%NPをチャージすることができ、完全に独力で宝具を即使用できるのが強み。レベルマフォウマ宝具マ、凸黒聖杯を持たせた際に出せるダメージがだいたい7万前後で、ここに相性の良いキャス狐の「狐の嫁入り」を添えることによりダメージは10万前後まで伸びます。
また同じく「高速神言」持ち、メディアの師匠筋にあたるオケアノスのキャスターはスキルレベル8時点でNPを102%獲得することが可能。また宝具「禁断なる狂宴」にはサブ効果としてクリティカル発生率ダウンのほかに1Tの間豚化(スタン)状態付与があるのも特徴的ですね。星4サーヴァント、かつ後期実装組ということもありメディアと比べて入手難易度・育成難易度ともにだいぶ高くなりますが、その分アタッカーとしては当然として、広範囲に有効なスタン効果を持つことから拘束力をも兼ね備えた優れたアタッカーとしても活躍が見込めます。またスキル「毒の食饌」により3Tの間敵全体に10%〜20%の防御力ダウンを付与することもできます。
肝心の宝具ダメージですがレベルマフォウマ宝具マ、凸黒聖杯を持たせた際に出せるダメージはおよそ15万ダメージ。ここにマーリンの「夢幻のカリスマ」+「英雄作成」を付与することで27万前後まで伸びます。マーリンあり、なし両方のケースで三蔵ちゃんの宝具ダメージを若干とはいえ超える結果に。とはいえ特定の星4サーヴァントの宝具レベルをマックスにするのは下手に星5サーヴァントを1体狙うより難しいので、この数字はあんまり参考にならないかもしれませんね。
ちなみに同条件下で三蔵ちゃんが宝具レベル2になるとこれくらいのダメージが出ます。レアリティの暴力!!!
さあここまでは三蔵ちゃんの火力面について紹介してきましたが、全状況対応型キャスターと称したのは偽りではありません。三蔵ちゃんにはまだまだ多くの魅力が詰まっています。何しろまだ第1スキルしか紹介してませんからね!
続いて第2スキルはみんな大好きターゲット集中スキル「妖惹の紅顔」。その効果は自身に1Tの間ターゲット集中効果と固定値500〜1500のダメージカット状態を付与するというもの。1000前後のダメージカットというのは宝具ダメージを受ける際には焼け石にほとんど水ですが、アサシンクラスの通常攻撃を受ける際にはクラス相性の被ダメ補正もあってかなりのダメージを減衰させることができます。ここにマシュなどで防御バフを付与してやると、そのターンを0ダメージでやり過ごすこともできるようになると考えるとそう悪くない効果と言えるでしょう。
しかしやはり注目したいのはターゲット集中効果。ターゲット集中、ああなんて素晴らしい響きのスキルなんだ……。
筆者がFGOにあるスキルの中で最も贔屓にしているのがこのターゲット集中スキルです。このゲームを筆者が続けている理由は奈須きのことTYPE−MOON作品の熱烈なファンであること、清姫愛好者であること、そしてターゲット集中スキルがあるからといっても過言ではありません。
好きなタゲ取り鯖はレオニダス1世、真っ先に伝承結晶を使ったスキルは「守護騎士」、1番お気に入りの概念礼装は「看板娘」、最近のトレンドはLv1オデュッセウス。ターゲット集中効果が無くともFGOは続けていたかもしれませんが、もしレオニダス1世がギルガメッシュ相手に単身戦い抜くあの動画を見ていなかったら、筆者はここまでがっつりFGOの戦闘にハマってはいなかったかもしれません……。
閑話休題。FGOの戦闘に於いては控えのサーヴァントが尽きているか、あるいは編成制限のかかっている特殊戦闘でもない限りはフィールドに3騎のサーヴァントが必ず存在し、どのサーヴァントに攻撃が飛ぶかは完全なランダム要素となりますが、そういった中でもプレイヤー側が能動的にダメージコントロールを図ることができる唯一の手段であるターゲット集中効果はFGOにおいて非常に強力なスキルとなります。ですが基本的にターゲット集中効果を持つサーヴァントの多くは完全に防御方面に能力を偏らせていたり、あるいは変則的な挙動で動く独特なサーヴァントであることがほとんど。
前者で言えば代表的なところで星2ライダー・ゲオルギウスがいますね。スキル・宝具の全てが自身に敵の攻撃を集約させて味方を守るために特化しており、防御面に関しては星5サーヴァントも真っ青な活躍をしますが、反面攻撃に関してはレアリティ相当の活躍しかできず、ライダーというクラスの特性上FGOで最もアドバンテージを稼げるクリティカル戦術を阻害してしまうデメリットをも抱えています。
後者では真っ先に思いつくのが星4アサシンのエミヤでしょうか。任意対象にターゲット集中状態を擦り付けられるユニークスキル「スケープゴート」を持ち、エミヤ本人も複数の自己バフ持ちであることからアタッカーも十分務めることができますが、そのカード性能は他のA2Q2アサシンと一線を画しており、というかあきらかに別物として設計されており、普通のサーヴァントと同じようなカード選びをしていると首を傾げることになること間違いありません。
このようにターゲット集中スキル持ちのサーヴァントの多くはどこかしらに枷を嵌められているものですが、この三蔵ちゃんにはこれといってそういったデメリットが見当たりません。コマンドカードは標準的なキャスタークラスと同じくA3B1Q1構成。Aの枚数に対してNP獲得量も高水準なものでまとまっており、後述する「三蔵の教え」もあってかカード性能に関してはむしろ全サーヴァントの中でも上から数えたほうが早いレベルとさえ言えます。このように普通のキャスターの延長線上のハイエンドとして設計されていながらも、FGO指折りの有用スキルであるターゲット集中スキルをも兼ね備えているのが三蔵ちゃんの強みの1つなんです。
またここでもマーリンとの相性の良さが光り、単体対象のチャージ攻撃は「妖惹の紅顔」で捌き、全体対象のチャージ攻撃はマーリンの「幻術」で防ぐといった運用が可能に。前述した通り「妖惹の紅顔」だけではアサシン相手でもない限りチャージ攻撃を受ければ大ダメージを受けてしまいますが、そこに「幻術」を合わせることで完全に捌ききることすら出来るようになります。あるいはややもったいないですが敢えてチャージ攻撃を受けることで三蔵ちゃんを戦闘不能にし、控えのサーヴァントを狙ったタイミングで登場させるというのも大いにアリです。また「幻術」にもクリティカルダウン効果が付いているため、ほぼ全てのターンでクリティカル事故を防ぐといった芸当もできますね。
最後の第3スキルは「三蔵の教え」。リキャストが7〜5と短く、その効果も味方全体のNP獲得量とスター発生率を10%〜30%アップさせるという非常に使いやすいもの。特にNP獲得量アップは基本的にどのような場面でも有効で、味方全体に張れるものとしては最高クラスの効果量であり、つまり三蔵ちゃんは何なら立っているだけでも仕事をしてくれるんです。またNP獲得量アップは攻撃時だけでは無く被ダメージにも補正がかかるため、相手によっては「妖惹の紅顔」で攻撃を捌きながら大量のNPを稼ぐこともできます。
またもう1つの効果として味方全体に1Tの間弱体無効状態を付与することができます。こちらは高難易度戦で輝く効果ですね。特にブレイクゲージ持ちのエネミーを相手取る際、ゲージ破壊時に厄介なデバフを付与してくることがありますが、それを予め知っていればそのターンに「三蔵の教え」を合わせることでギミックを潰すこともできるようになります。最近だと毎ターン1000以上のスリップダメージを与えてくるような低レア殺しのデバフもあるので、そういった意味でも優秀なスキルといえるでしょう。
このように、あらゆる意味で捨てる部分がなく無駄のないスキル構成をした優良サーヴァント、それが三蔵ちゃんというわけなんです。
まだまだ終わりません、次は概念礼装の自由度について!
三蔵ちゃんは全てのスキルが最終的にNP獲得、つまりは宝具を撃つことに直結しており、三蔵ちゃんを起用する上で目指したい動きに関してはほぼ単体で完結しているため、持たせる概念礼装にも幅を持たせる余地があります。
鉄板なのはやはり「黒聖杯」をはじめとした宝具威力アップ効果を持った概念礼装。あるいは通常攻撃火力を伸ばすためにアーツ強化、クリティカル抜きでアーツブレイブチェイン1回で宝具を再使用するにはやや足りないNP獲得量を底上げするというのもありでしょう。
また「妖惹の紅姫」を活かすのであれば退場時効果持ちの概念礼装をつけるのもおすすめ。退場時効果持ちの概念礼装は絶対数が少ないですが、なかでも恒常星5礼装である「五百年の妄執」は2Tの間確定で宝具封印状態を付与と強烈な効果を持っています。4凸することでアップする効果もスリップダメージだけなのでそういった意味でもおすすめ。
あるいは「鋼の鍛錬」や「マグダラの聖骸布」を持たせて三蔵ちゃんだけでは用意することのできない防御バフを付与するというのもアリ。特に「マグダラの聖骸布」を持たせた三蔵ちゃんは対男性アサシンに対して驚くほどの粘り強さを見せてくれることでしょう。もちろんここにマシュや孔明でさらに防御力を上げてあげるとさらなる硬さを目指すこともできます。
また自前で大量のNPを用意できるので、期間限定イベント開催時ドロップアイテム数アップ効果の付いた概念礼装を持たせても三蔵ちゃん自身の挙動が変わらないのもポイント。流石に火力は落ちますが、期間限定イベントは高難易度と銘打たれているものでもない限りは比較的クリアの敷居が低く設定されているので、素のままの宝具火力でもそこまで苦になることはないと思います。また同様に高難易度イベントでありがちなダメージ増加特攻概念礼装とも相性が良いです。
恒常星3概念礼装だと「柳洞寺」が一押しです。パーティが高レアで固まってしまった時、コスト調整用の概念礼装として非常に便利。4凸することで初期NPも30%まで伸ばせるので、「高速読経」のスキルレベル上げが途中で止まっていても70%チャージできるレベルまで育っていれば「柳洞寺」でも即撃ちできます。しっかり宝具威力アップ効果がついているのも嬉しいところ。
また最も入手しやすい退場時効果持ちの概念礼装「カムランの戦い」を活用するのもオシャレですね。
最後に対殺アタッカーとしてではなく、バーサーカーに近い感覚で運用できる汎用アタッカーとしての三蔵ちゃんについても触れておきましょうか。
凸黒聖杯持ちの三蔵ちゃんが等倍クラス相手に独力で出せるダメージはバフ抜きでおよそ3万5千前後。ここに「カリスマ」などのポピュラーな攻撃力バフを加えると、カリスマのスキルレベルが10だと仮定した場合1.2×2.0×35kで大体8万5千前後のダメージが出ます。これ等倍ですよ等倍。
なおかつターゲット集中スキルで味方を適時庇いつつ、早いサイクルで癖のないNP獲得量アップを味方全員にバラ撒けることを考えると3人目のアタッカーとして三蔵ちゃんを起用するのもありだと思えてきませんか?
そりゃあもちろん有利クラスの専門家には多少劣るかもしれませんが、無課金〜微課金カルデアで手持ちのサーヴァントが少なかったり、あまり育成に時間をかけたくなかったりするマスターにとっては1騎育てきるだけで最高峰の対殺アタッカーとしてだけではなく、多くの役割を担わせることのできる三蔵ちゃんは対費用効果から見ても非常に有用なサーヴァントと言えるでしょう。
以上、結構長くなってしまいましたが三蔵ちゃんのオススメ記事はこの辺で終わりにしようと思います。まさか孔明キャス狐の記事を越える文字数になるとは……
いよいよランキングも大詰め、次回は4位と5位をまとめて紹介したいと思います。今回の企画は意外とモチベーションが続いていますね! 珍しく口だけの企画倒れで終わらないのか? 待て次回!