【FGO】きよひーと征く5周年記念メモリアルクエスト -part3-
前回のお話→【FGO】きよひーと征く5周年記念メモリアルクエスト -part2- - 虚ろな唇を重ねて
それではやっていきましょう、きよひーと征く5周年記念メモリアルクエスト。ここから先は狂気の異聞帯編となります。
特にロストベルト2はあまりにも難産すぎて普通に間に合わないんじゃないかこれ、と諦めかけた回でもあります。スカディ様あの……もう少しこう何というか……手心というか……
アナスタシア(キャスター)/カドック
HP:412,090
特殊行動
マスタースキル「加速航路」戦闘開始時、アナスタシアに3ターンの間「毎ターンチャージゲージが2増える」状態を付与(強化解除不可)
マスタースキル「魔力洗滌」アナスタシアに弱体付与時、高確率で弱体状態を解除及び2ターンの間弱体耐性をアップ
マスタースキル「幻想結界」2ターンの間アナスタシア宝具耐性状態を付与
採れたて新鮮、濃厚なカドアナ。
2部以降、佳境となる戦いで必ず発生するマスターとサーヴァント同士のタッグ戦です。互いの戦略を塗り替えるようなマスタースキル、そして切り札たる令呪の応酬は物語を盛り上げるフレーバーとしても非常に盛り上がる演出ですよね。
ただし割りと切羽詰まってるのでこちらも容赦はしません。こちらが今回の2ターンキル編成。
アナスタシア緒戦はこちらに干渉してくるような特殊ギミックが存在しないため、純粋な暴力を叩きつけます。戦争は蹂躙も醍醐味よ……!
1wave戦。1ターン余裕を与えたお前らが悪い。陳宮宝具でさっさと片付けます。
カルデアのあくまめ
2wave戦。開幕宝具もデバフも無敵もガッツも色耐性も持ってこないお前らが悪い。
ガッチャ! いいデュエルだったぜ!
スカサハ=スカディ&オルトリンデ(キャスター&ランサー)
HP(スカディ)115,248/129,654/201,684
(オルトリンデ)108,563/170,599
特殊行動
スカディ・特殊スキル「黄昏の雪化粧」戦闘開始時、自身のチャージをマックスにする
スカディ・特殊スキル「絶対零度」1ゲージ目ブレイク時、敵全体に1ターンの間スタン状態を付与
スカディ・特殊スキル「歩み進む雪靴」2ゲージ目ブレイク時、味方全体のチャージをマックスにする
オルトリンデ・特殊スキル「極光起動」1ゲージ目ブレイク時、味方全体にクリティカル発生率アップを付与(永続、強化解除不可)
…………え、どうやって倒すんだこれ。
迂闊にスカディのゲージを割ると宝具が乱れ飛ぶため半端な攻めには出ることができず、ブレイクゲージを持ったボスクラスのサーヴァントが2人いるため単体宝具からのクリティカルで短期決戦に挑むことも難しいというかなり練り上げられた編成です。開幕時、そして2ゲージ目ブレイク時に「死溢るる魔境の門」を素通ししてしまうとかなり面倒くさいことになります。普段使わないけど敵に回すとめんどくさい宝具だ……
さらに厄介なのは1ゲージ目をブレイクした時にスカディが使用してくる特殊スキル「絶対零度」。これをまともに貰ってしまうと1ターンすべての行動が封じられてしまうため、スタン対策は必須。
定石でいくのであればまずは全体宝具アタッカーであるオルトリンデを片付け、攻め手に欠けるスカディをゆっくりと調理していくことになるわけですが……
各個撃破が苦手、かつ継戦火力に欠けるきよひーにとってはきわめて相性が悪い戦場となります。だがここで折れるわけにはいかない……! 戦力差は絶望的ですが、それでも一縷の望みに勝利を託して突き進みます。
今回重要なキーパーツとなるのはコマンドカード「八葉の鏡」。刻印されたカードでの攻撃時に自身に2ターンの間1回の行動不能状態無効状態を付与、これでスカディのスタンスキルへの対策としました。最初は隠れた有能星3サポーターであるアスクレピオスを起用していたんですが、試行錯誤の結果とて今回の戦略プランがあまりにも運に左右されすぎるということで今回は見送る形に。そう、こんなもんは博打ですよ博打。もう二度とやらんからなこんな作戦!
というわけでこちらが今回考案した決戦術式、北欧3ターンキル編成。
この6人の選りすぐったメンバーを余すところなく駆使して清姫の「火生転身三昧」を3連射することで北欧異聞帯を焼き尽くします。え? メンツ見てもどうやって宝具連射するのかわからないって? ハハハ、そんなんオレだってわかんねえよ! ではいざ出陣!
1ターン目、まずは初手の指差し確認。「八葉の鏡」刻印済みアーツカード、ヨシ!
これで清姫がスタンで動けなくなることは無くなりました。次行こう次!
挨拶代わりの「ガンド」。これで初手スカディ宝具を封じます。
そして牛若丸、陳宮のスキルを全て使用しマスタースキル「オーダーチェンジ」で牛若丸と最後尾のフレキャストアを交代、そしてキャストリアも全てのスキルを清姫へと集約。ここで重要なの牛若丸のスキル「天狗の兵法」及びキャストリアのスキル「湖の加護」「選定の剣」です。これらのNP獲得量アップスキルを重ね掛けすることで、清姫の高性能なアーツカードの切れ味を極限まで研ぎ澄まします。
準備はこれで完了、1ターン目の攻撃に移ります。……の前に攻撃対象をオルトリンデに変更。
「ストーキング」が乗っているスカディは清姫の宝具で確殺できますが、オルトリンデは若干HPが残ることがあるのでこちらを叩きます。ちなみにオルトリンデに防御デバフをかけなかった理由はもう一つあるんですが、それに関してはまた後ほど。
選択順は1st陳宮宝具、2nd清姫宝具、3rd清姫アーツ。初手アーツボーナスまで乗せてアーツ1枚のNP回収力をさらに高めていきます。いざ突貫!
必要な犠牲でした……
続いて清姫宝具。無事スカディとオルトリンデ両者のゲージをブレイクすることに成功。
そしてスカディのゲージがブレイクされたことで特殊スキル「絶対零度」が発動。清姫は「八葉の鏡」の効果でスタンを回避、陳宮のみが行動不能になります。そして敵行動フェイズ、オルトリンデの通常攻撃が「選定の剣」による無敵と「スケープゴート」によるターゲット集中状態が付与された清姫へと向かいます。僅かに50%に届かないNPをこれで目標値まで回収!
ここまでは順調、そして迎える2ターン目。キャストリアが退場したことでもう1人のキャストリアが登場、「九首牛魔羅王」の登場時効果で味方全体のバスターカードが強化されます。そしてここで前衛のメンバーが変わったことで再配布のかかったコマンドカードをチェック。ここで要求されるカードは清姫のコマンドカード、最低でもバスター1枚です。これが無いとスカディの2ゲージ目を割ることができません。もちろん清姫はオレのことを愛しているので当然バスターカードを引き当てます(ここまで大体7時間)
これで条件は全てクリア! 満を辞してキャストリアのスキルを再び清姫へと集中、そして2発目の「火生転身三昧」を含めたバスターチェインで突貫!……の前に今度は攻撃対象をスカディへと変更。
さあ、ここからが本当のギャンブルの時間です。
まずここで重要なのは清姫の攻撃でスカディの2ゲージ目を確実にブレイクし、尚且つオルトリンデを倒してしまわないこと。これこそがこの3ターンキル編成の最大の肝と言えます。
そしてもう1つ、清姫の前に立ちはだかる最後にして最大の壁────それはスカディが持つパッシブスキル「女神の神核」!!
「女神の神核」とは神性属性を持つサーヴァントに備わる固有スキル。その効果はあらゆる弱体効果を確率で弾くというもの。この隠された効果によりスカディは常時25%の確率でデバフをレジストしてしまうのだ!
そしてこの作戦に残された最後の勝利条件────それは清姫の宝具「火生転身三昧」の中確率スタン効果でスカディをスタンさせ、尚且つオルトリンデをスタンさせないという狂気のような状況の成立!
ちなみに「火生転身三昧」のスタン成功確率は50%。つまりスカディがスタンする確率は実質25%。そしてその上でオルトリンデが50%の確率でスタンしないことでこの作戦はようやく実を結ぶということです。
……オレァ馬鹿だから確率とかよくわかんねえけどよ、それってめちゃめちゃ難しいんじゃねーの?
全くもってその通り! でもしょうがないじゃん見えちゃったんだものほっそい勝ち筋が!
声出た
……趨勢はここに決しました。あとはスカディとオルトリンデの攻撃に全てを託すのみです。
そう、この絵は6人のサーヴァントだけで描くものではありません。最後にこのプランを成功へと導くのはスカディのスキル、そしてオルトリンデの宝具「終末幻想・少女降臨」!
2ゲージ目をブレイクしたことでスカディ最後の特殊スキル「歩み進む雪靴」が発動、敵全体のチャージゲージがマックスまで引き上げられます。そしてオルトリンデの宝具「終末幻想・少女降臨」がこちらのパーティへと降り注ぎます。……ですが。
2ターン目に「選定の剣」で付与された1ターンの無敵効果により、清姫だけはその難を逃れます。そして1ターン目に付与した「天狗の兵法」と「選定の剣」、そして2ターン目に再び付与された「選定の剣」の重ね掛け、そして持ち前の高いNP効率が加わりこれ以上ないほどに高められたNP獲得量でもって、多段ヒットする宝具をその身で受けた清姫は再び50%超のNPを回収。これでホントのホントに全ての条件をクリアだ……
満を辞して絆礼装「王の遺物」を携えて大軍師・孔明がエントリー。役割はもちろん不足分50%のNP供給です。
本来は必要ないんですが、折角なのでいざという時の為に「ダ・ヴィンチちゃん」を刻印しておいたバスターを1stにおいて最大火力の「火生転身三昧」で好敵手へと引導を渡しましょう。眠れ、歴戦の王よ……
最も困難、かつ最も運と智略を巡らせたメモリアルクエスト中盤戦、これにてコンプリート。
き、気持ちイイ……!!! 推し鯖で全力を尽くして戦うことがこんなに楽しいことだったとは……退かないよな、そりゃ(TA勢)
残るは2戦、遂に因縁のバーサーカーと対峙します。待て次回!
【FGO】サーヴァント・サマーキャンプ!ピックアップ1召喚をキアラ出るまで回してみた
2020年夏イベント「サーヴァント・サマーキャンプ!」好評開催中!
ということでね、ついに今年もやってきました水着ガチャ! 今回の目玉はなんと言っても水着キアラ!まさか本当に来てしまうとは……
まあ言うてね、今回のガチャはそれほど追いかける必要はありません。というかこれまでのガチャで一番穏やかな気分で夏を迎えることができそうですよ。もちろん引けるのであれば全員引きたいですけどね!
さて、今回用意できた軍資金はこれまでの課金分+運営からのプレゼントを含めてなんとなんと630石! それに加えて90連分の呼符! これはもう安泰と言ってもいいのでは無いでしょうか!? よーし、お父さんシグルドも引いちゃうぞー!
それでは早速ピックアップ1に挑戦していきたいと思います。今回はですね、星5ムーンキャンサー。殺生院キアラの召喚時に特別な演出が入るということで普段の「出るまで連打教」は封印し、某生放送を視聴しながら引くことにしました。主義とは反する行為ですけど、ここは某先生の加護にあやかろうかなと! ちなみに乳首では引いてません。
さあ、都合300連の軍資金を背にしたガチャの結果はどうなったのか!?
まずは呼符で様子見。水着ガチャの時だけはすり抜けがキツい……! しかも2人とも宝具マです! しかし引き自体はそう悪くありません。これは流れが来ている……!?
30連目、星5礼装「ハニー・レイク」をゲット。無敵貫通+やけど特攻ということで清姫にマッチした効果の礼装! これはできれば凸っておきたいですね。もちろん深追いする気はありませんが。
金演出!
イリヤ! 可愛い。
60連目、まずは水着星4の片割れであるイリヤをゲットです。キアラを引くまでに両方宝具2くらいにはなって欲しいですねー。
おっ!? 金演出でバーサーカーということは……!?
70連目でブリュンヒルデさんもやってきました。これはもはや大勝利の流れなのでは? カーッ! 2人とも重ねたいわーッ! まだキアラさん来て欲しく無いわーッ! カーッ!
すり抜けトルフォ。来年は水着霊衣期待しています。
さて、ここで呼符30枚と100連分の召喚が終了。とりあえず一息つきます。
まあまだ石のストックは半分ありますからね! 流れは確実に来ていますし、案外次の10連辺りでキアラさんも来ちゃうんじゃ無いですかぁ?
呼符60枚ブッパの結果とここまでの収穫。ウンウン、やはり引き自体は全く問題ありません。イリヤもブリュンヒルデも無事重なり、あとはキアラを引くだけという形。さあ、いい加減観念してこっちに来るんだ殺生院!
そ、そんなバカな……!!!
300連だぞ300連!? ま、まさかここ数ヶ月やたらガチャが上振れていたのはここでドブるためだったとでもいうのか……ッ!!
ウレシイ……ウレシイ……(しくしく)
も、もうダメだ……完全に敵戦力を見誤った……
…………仕方ない。今回はここで撤退してピックアップ2に実弾入れてから再挑戦、を……?
メ、メガネのお兄さん……!!
「────ついてこれるか」
…………………
「ついてこれるか、じゃねえ。
てめえの方こそ、ついてきやがれ────!」
月はなく、星もなく、道は闇に溶けた。
それでも、それなのに、まだ……体(オレ)が残っている。
────だから、これは祈りではなく、
「いや。今度こそ次はない。
このクレバスが貴様の墓場だ、ビーストIII」
────悪くない。
最高の断末魔だ、殺生院。
ということで地獄の420連、これにて終了です! え? 宝具2? オレに死ねと!?
まあ、なんだかんだで終わってみればイリヤもブリュンヒルデも宝具マになっているし良かった良かった。……本当に? 本当さ……
それではピックアップ1のガチャ記事はこれで終了です。そうまだ1。ウソでしょ。
ところでブリュンヒルデの宝具演出と最終再臨見た? あれ見てシグルド引かんオタクおる? 運営は人の貯蓄量が分からない。
何はともあれ、待て次回!!!!!!
待て次回。
【雑記】灼熱の8月、夏に舞う桜のお話。
こちらの記事は「劇場版Fate/stay night Heaven’s feel III sprin song」のネタバレ含む感想となります。
よってこれから同映画を見ようと思っている方はブラウザバックを強く推奨します。
OK?
・コロナ禍による放映延期、そして半年越しの公開
世界規模の流行病ということでこればかりは本当に仕方ないことですが、春の季節にこの作品を見られなかったことが本当に残念です。
世間ではいまだコロナ禍の影響が根強く残り、正直個人的には「ええんやで……来年春まで延期しても全然ええんやで……」という気分で公開日発表を待っていましたが、無事8月に公開されることに。一応ソーシャルディスタンスを意識しているとはいえ百人近い人間が一か所に集まる映画館にこのタイミングで行くというのはかなり憚られる部分もあったのですが、結局オタクの業が勝って気がつくと劇場へと足を運んでいました。俺はいつだって無力だ……
ちなみに初日争奪戦には無事敗北。当然パンフレットも手に入りませんでしたとさ。くそぅ!くそぅ!
・無駄に顔のいい慎二、黒桜との邂逅
衝撃のエンドで幕を下ろした第2章からそのまま始まる第3章。長年目指し続けてきた「正義の味方」という理想を手放し、決意も新たに聖杯戦争最終盤へと望もうとする士郎。第3章ラストで単身臓硯と決着をつけに向かった桜を追って間桐邸に向かった士郎の目に飛び込んできたのは、友人・間桐慎二の無駄にいい死に顔でした。黙っていれば本当に顔がいい。
そしてそんな士郎と入れ違いに衛宮邸を襲う桜。カタログスペックとキルスコアならSN勢でも屈指の強さを持つ黒桜ですが、残念ながら彼女の全盛期はここまでです。肉親を手にかけた罪悪感と高揚感、そして遂に聖杯の力の一端を自分の意思で操れるようになった全能感その他諸々でアッパーモードに入っているこの時の黒桜であれば、あるいは主人公陣営を手にかけた勢いそのままアンリマユ生誕まで駆け抜けることも出来たかもしれませんね(生まれた後は知りませんが)。
とはいったもののこの時点で凛を圧倒しているにも関わらず冷や汗をかいたり、イリヤに「ここでは貴女が1番強いんだから」と煽てられて舞い上がった挙げ句に逃げ道までお膳立てさせられあっさり決着を引き伸ばしにしたりと既にポンコツぶりを垣間見せ始めていたりもします。ポンコツ桜ちゃん可愛い。結局どれだけ凶悪な力を手に入れたとしても、臓硯のための願望機として育てられた桜はどこまでも魔術師ではなく一般人でしかないというのが感じられる描写でもありましたね。
・オープニング映像、そして満を辞して舞台へと上がる元祖ラスボス神父、埋められる遠坂
暗い部屋の中で寝顔を見つめながら手元の本に目を落として「起きたか」「体は大丈夫か」は完全にヒロインの仕草だろ。
「遠坂は無事なのか!?」「遠坂の土地に埋めておいた。明日には減らず口を取り戻しているだろう」「────は?」
遠坂職人の朝は早い。言峰神父の朝はまず地面に埋められた遠坂の様子を見ることから始まる。「でも、好きでやっていることですから」
第1章、第2章と抑えるべき部分は抑えてはいながらも若干描写量の少なかった言峰パート。正直HFの魅力の一つが他2ルートで黒幕として暗躍しながらも主人公である衛宮士郎とはほとんど対話をすることなく、ただ倒すべき障害として剣を交えた言峰綺礼というある種謎めいた存在の本質的な部分に触れることができる点だと筆者は思っているんですが、そう言う意味では第3章に少しばかりの不安がありました。まあこの映画は桜のオタクが桜のオタクのために作った桜のオタクの映画であるのはもはやわかりきっていることなので、そちらに時間リソースが割かれるのは当然なんですが。
しかしそういった心配は全くの杞憂でしかありませんでした。ここから始まる恐ろしいまでの濃厚な言峰との本音トークパート。そしてシュールな生活描写。そうだよな……言峰も冬木で10年生活しているわけだからな……そりゃ車も持ってるし免許も取ってるよな……
そしてアインツベルン城への道中、また到着してからも言峰はある意味での先達として、たった1人の味方になると決めた士郎へ幾つもの問いかけを繰り返します。終盤のアレもそうですが、本当にド外道ではあるし自身の欲望や目的を履き違えることは決してないんですけど、言峰は同時に大人としての責務も忘れる事はないんですよね。真面目すぎる。
・イリヤ救出劇
だから今すぐ帰れ、と赤い瞳が拒絶する。
俺は────
1.イリヤを連れ戻す。
2.イリヤを連れ戻す。
3.イリヤを連れ戻す。
懐かしいですね。多用は禁物ですが、プレイヤーに行動選択の余地があるビジュアルノベルだからこそできる最高の演出です。
2回目の視聴で気が付いたんですが、これは士郎やイリヤにとっては初めての感情をぶつけ合う兄妹ケンカでもあるんですね。そして士郎の視点では兄貴として自分を犠牲にしようとしている妹を見殺しにすることはできない、絶対に助ける! という感情で動いているんですが、イリヤからしてみれば桜の味方をすると決めたにも拘らずイリヤを助けに来る、という本来であれば不要な筈のこの行動は「初めて聞く弟のワガママ」なんですよ。そしてイリヤは「こんなのうまく行きっこない」と内心では思いながら、それでも躊躇いがちに士郎の手をとってしまいます。こんなん泣くわ。そしてこの描写はラストの展開への布石にもなっていきます。
・Nine Bullet Revolver/EMIYA
第3章前半戦最大の山場、士郎対ヘラクレス戦。
FateのオタクはEMIYAを聞くとどうあがいても興奮してしまうよう調教されているんですね……今回のアレンジは特に震えました。
そして士郎の心象風景の描写も良かったです。士郎の心象風景でもある朝焼けの空でもなく、エミヤの心象風景である夕焼けの空でもなく、正義の味方を目指した2人では本来辿り着くことが出来なかった地点での心象風景は澄み渡った青空というね……そしてufotableの作画で描かれる世界一かっこよい岩塊「是、射殺す百頭」も最高でした。ヘラクレスの再起動もいい。お前が守れ。
・宝石剣を求めアインツベルンの過去の記録へ
カレイドスコープおじさん!カレイドスコープおじさんじゃないか!! いつもお世話になっています!!!
ということでぜる……れっち……? おじさん登場。早くこの人がメインで出張る話を見たいもんですね。
・2パンで死ぬ呪腕先生の最期
ペチペチで下半身溶かされて瀕死になる呪腕先生クソ雑魚可愛い。キャスタークラスだったんですかね。
派手に活躍したのは第1章くらいで後はサーヴァントが大体退去していたのに目立った活躍ができなかった推し鯖の呪腕先生もここで退場。まあ先生はこの後も約束された勝利の銀幕が残っているんで! むしろキャメロットが彼の物語の終着駅みたいなところあるんで!
・ライダー対セイバー
ufoの作画力が最大限に発揮された一戦。洞窟内でエクスカリバーぶっ放せないし、俊敏さで勝るライダーが翻弄する戦いをどう魅せてくるんだろーって思ってたら開幕からぶっ放しとるやないかーい!! いや、ヘラクレス戦の解説からするとあれはエクスカリバーじゃないらしいけども! 出力絞ってもそれだと間違いなく洞窟ぶっ壊れるでしょ!
設定の話をしますと、黒化したセイバーは全体的なステータスが増した代わりに敏捷値が大きくダウンしているんですね。そして背後のアンリマユも守り抜かなければならない以上は機動力にもより制限がかかり、さらには自身の火力で洞窟がぺしゃんこになってもいけないのでエクスカリバーなどの火力技も多用するわけにはいかない(してる!)んです。その隙をついてライダーは自慢の俊敏さ、加えてスキル「怪力」そして「魔眼」を駆使してセイバーと拮抗するわけですが……それだけのアドバンテージがあっても黒セイバー相手には保って2分というのがライダーの概算。如何に魔力不足から解き放たれたセイバーが強いかが窺える戦力差ですね。
そして今回の映像化で大きく変更されたのは決着の一撃である宝具対決シーン。原作ではライダーの宝具「騎英の手綱」をセイバーが「約束された勝利の剣」で迎え撃つ際、士郎が投影した四枚羽の「熾天覆う七つの円環」でライダーの宝具をブーストして撃破するという流れだったんですが、今回はよりライダーと士郎が互いを信頼した形、まず「騎英の手綱」に対して撃たれた「約束された勝利の剣」をライダーを守るように前に立った士郎が「熾天覆う七つの円環」で防ぎ、ある程度威力を減衰させた所でライダーが宝具を叩き込むという改変が入りましたた。こっちの方が確かに熱いですね!
・最後の一撃、運命との離別
「桜を助けるために、お前は邪魔だ」
そして両サーヴァントが宝具を撃ち合った後、互いに吹き飛ばされ身動きが取れなくなった所でセイバーを仕留めるべく士郎がアゾット剣を片手にセイバーの懐へと肉薄します。
「ぁ────シロ、ウ──?」
……意識が戻ったのか。
セイバーは冷たい瞳のまま、目前の俺を見つめている。
俺は
1.……セイバーを助ける。
2.……この腕を振り下ろす。
原作プレイ者にはわかるはず。もうね、この選択肢は全てがずるいんですよ。
いやだってさぁ! セイバーを殺せるわけないじゃん! 躊躇するに決まってるじゃん! 第1ルートのヒロインぞ!!?
そう、原作をプレイしているとここに辿り着くまでに多分軽く50時間以上は費やすわけですよ。そしてそれまでの2ルートでは頼もしい相棒として、そして心から理解しあえたヒロインとしてプレイヤーは50時間以上もの時をこのセイバーと一緒に過ごしてきたわけですよ! それをね、いくら敵方に回っているとはいえそんな簡単に殺せるわけないじゃん!!!!! 誰だって1を選ぶわこんなん!!!!!
「────ありがとう。お前には、何度も助けられた」
選びます。一瞬の迷いもなく我らが主人公はその選択肢を選びました。何故ならそれが桜の味方をすると決めた衛宮士郎だから。
致命的な一撃を受け、闇の中へと沈んでいくセイバー。その姿を最後まで見届けながらも、士郎は膝を折ることなく最奥部へと向かいます。この「何度も助けられた」というセリフがもうダメですよね。このルートにおいては実際のところ士郎はほとんどセイバーと共闘する部分はないんですけど、プレイヤーや視聴者からするとセイバーには何度も何度も助けられたという蓄積があります。それを嫌でも突きつけてくるこの台詞はもう本当にずるい。HFというのはこれまでの総決算であるまさしく最終ルート、そして同時に今までの前提を全て卓袱台返にするトンデモ真ルートなんですが、その最終盤に正ヒロインを主人公の手にかけさせてこの台詞を吐かせるとかもうね、凄まじいの一言に尽きますよ。
「先に行ってる。走れるようになったら来てくれ」
「っ────う。……思ったより、人使いが荒いのですね、あなたは」
ここの描写は非常に端的ながら圧巻です。これは士郎と桜の物語なのでセイバーとの離別には尺を割かない。そんな哲学を垣間見せながら、先へと足を進める士郎の目はこれまでで1番強固なものになっているんですね。感情を表に出さないようにしているためか、ライダーへの言葉にも普段の優しさは感じられません。あえて描写を極限まで省くことによって感情を描写する。やっぱufoって神だわ。
ここからはちょっと脇道に逸れるんですが、HFにおける黒化してからのセイバーの動向ってかなり怪しい部分が多いんですよね。明らかに士郎たちを殺せる場面を何度も見逃していますし、本来であれば柳洞寺地下決戦で桜にとっての危険因子である凛をわざわざ素通しする意味もありません。キャラクター設定ではオルタ化している以上は通常時の姿より現実的な性格、実利を求めてより冷酷な性格になっている筈なのに、上記の動きは明らかにそれと矛盾しています。特に聖杯戦争におけるセイバーにとっての実利というのはまさしく聖杯そのもの、世界と契約してまでブリテンの救済を願ったほどに喉から手が欲しいものなんだから本来であればそのスペックをフルに発揮して不穏分子は排除、さっさと聖杯を奪ってしまえばいいんですよ。ですがそれをしない。
第3章終盤、ライダーとの戦いの前にはさらに決定的な描写があります。決戦前、桜は長い間自分の体に潜り込み深層心理すら掌握していた臓硯の摘出に成功し、ようやく自分を縛っていた全ての障害を排除することに成功します。憎悪の対象だった相手を全て殺し尽くし、ようやく訪れた真の自由に喜びの声を挙げる桜。しかし、解き放たれたはずの桜を取り巻く世界は空虚なものでしかありませんでした。行き着くところまで行き着き、今更自由を得た所で自分にはもう何もやりたいことがない、やりたいことを思いつくことすらできないことに絶望する桜。臓硯は読み違えたと思っていましたが、実際のところ桜の精神はもうこの時点で何かしらの強い目的を持っていないと自我を保つことすらできないほどに追い込まれていました。それはこの直前のシーンのである凛との会話でも窺うことができます。
そうして今まさに精神崩壊を迎えようとしている桜を引き止めるのが突如桜の影から現れるセイバー。セイバーは言います、「まだ彼らが残ってます」「シロウ達がやってきます」と。この言葉によって桜は再び自意識を覚醒させ、最後に残された目的のために再起動するんですがこのシーン、聖杯のことだけを考えるのであれば別にセイバーとしては桜が壊れるのを止める理由は無いんですよね。もはや聖杯は完成間近、強いていうのであれば障害になり得るのはサーヴァントすら簡単に屠り得る桜くらいのものです。であればその最大のネックである桜が自我を失うことはむしろセイバーにとっては看過すべき事態のはずなんですよ。
それらの事実から考えられることは1つ。この時点で、あるいはもっと前から、セイバーはある程度聖杯を得ることに対して消極的になっているということです。桜を通じて黒い聖杯と接続し、ブリテン救済の願いが自分の思っているような形では遂げられないということを理解してしまったということも恐らくあるでしょうが、それこそ化けて出るほどに望んだ願いを諦める理由としては決定的ではありません。もとはただの願望機であった聖杯、それが黒く染まって変化したのであればその反対、元々の願望機に戻すこともできるのでは無いか。その可能性に縋り付く方が感情としては自然です。
黒い聖杯が本来求めていたものと違うのは事実。いくら黒化しているとはいえオルタが意味するのは悪に染まるという意味ではありません。たとえ混沌・悪属性だとしても英霊は英霊、人類に害なすものがあるとすれば一度限りの現界をフイにしてでもそれを破壊しようとするでしょう。しかしセイバーはそうはしなかった。わずかばかりの願望に縋るしかなかった。しかし同時に、その時点である程度の諦観を抱えていたのもまた事実だと思います。その結果が本編におけるセイバーの矛盾する行動だと筆者は想像しました。
そしてもう1つの理由として、パスを通じて桜の真実を知ってしまったことで、セイバーはもはやどこにも味方がいない桜を見捨てることができなくなってしまったのでしょう。そうして迎えた最終決戦、肚を決めセイバーに明確な敵意を向けるようになった士郎に対して、セイバーは口角を上げることで答えます。暴走するマスターを制することもできず、もはや自分自身でも止まることができなくなっていたセイバー。彼女が初めて見せた感情らしきものは、自分たちを止めてくれるものの到来への喜びだったのでは無いでしょうか。
・第二魔法対第三魔法
宝石剣ゼルレッチ。それはあらゆる並行世界に存在する自分から魔力を掠め奪る万華鏡。聖杯から無限の魔力供給を受ける桜に対し、凛は遠坂家に伝わる至上礼装を以て同じく無限の魔力供給で迎え撃ちます。
いやーずるい。改めて反則ですよそれは。桜からしてみれば自分の意思とは無関係に半生を擲ってまでようやく手に入れた万能の力がなんかよくしらんアイテムひとつでひっくり返されちゃってるわけですからね。そりゃキレる。
桜が頼みとする力が人間の悪意を煮詰めたような負の魔力泉に対して、凛が振るう魔術礼装の本質が勝者そのものっていうのも皮肉が効きすぎてます。ゼルレッチの競うって今風に言えばいくつもの剪定事象の世界から無理やりリソースを引っ張ってきてるって理屈ですから。
・遠坂凛という女
HFの特に第2章以降における凛の桜に対する扱いなんですが、事あるごとに口にしているように基本的に「自分で力をコントロールできないようであれば排除する」という方針で徹底しているんですよね。頭の中では。
実の妹であるということである程度見逃している部分はあるんですが、たとえ他人の命を奪ってしまったとしても桜の味方を張り続けようとする士郎とは違い、凛のスタンスはあくまで魔術師然としたドライなもの。たとえ相手がいち魔術師では決して叶わない相手だとしても尽くせるだけの最善は尽くし、遠坂の後継者として神秘の隠匿というルールを守るために奔走し続けています。表面上は。
そして第3章終盤、秘蔵のアイテムである宝石剣と魔術師としての経験値の差を武器に桜へと詰め寄る凛。次第に劣勢に追い込まれる桜は「姉さんはいつもずるい」「いつか助けに来てくれると思っていたのに」「こうなったのは誰も私を助けに来てくれなかったせいだ」「私を化け物にしたのは私を助けてくれなかった世界のほうだ」と怨嗟を口にするのですが、
「────ふうん。だからどうしたって言うの、それ」
「だって、今は痛くないんでしょう、アンタ」
凛はその言葉全てをあっさりと否定します。
お前が怪物になったのは誰かのせいじゃない、それはお前が弱かったせいだと。
もちろん、それは凛の本心からの言葉ではありません。第2章において臓硯の動向を探るべく間桐邸の魔術工房を目にした際、凛は激しい怒りと後悔を露わにしていました。こんなものは魔術ではない、真っ当な魔術師を育てる環境ではないと。
「けど桜。そんな無神経な人間でもね」
「わたしは自分が恵まれているなんて、一度も思えた事はなかったけど」
それでも凛は決して自分の歩んできた道が綺麗に舗装されたものだとは卑下しません。
たとえ躓いたことがなかったとしても。自身の非才に絶望し思い悩んだことが無かったとしても、それでもここまでに切り捨ててきたものがなかったわけでは決してないと胸を張るために。
凛の言葉に激昂する桜。その隙を見逃すことなく、凛は魔術師として為すべきことを為すために走り出します。
遠坂凛はあっさりと間合いを詰める。
走り抜ける中、背中に隠したもう一本の短剣を握り締める。
────確実に殺った。
これでおしまい、と彼女は短剣を突き出し、
────あ、ダメだこれ。
自分の敗けを、悟ってしまった。
そうして、姉妹の死闘の結果は勝機を自ら手放した凛の敗北という形で終わります。
これが遠坂凛というキャラクターの魅力的な部分ですよね。どこまでも現実を追い求める魔術師でありながら、未だ未完成であるが故に詰めの場面で人間性に引き摺られてしまう。上の方でも書いた通り、決着の瞬間まで凛は本気で桜を始末するつもりでいたと思います。心の中ではどうにかして桜を救いたいと思い悩みながらも、それを魔術師としての理性で自分でも気がつかないように封じ込め、誰かの手で桜を殺されるくらいならせめてその責任だけは自分の手で引き受けようと士郎たちの前では毅然とした態度を保ち、それでも最後の最後には嘘をつけずに感情の方を優先してしまう。実に人間らしいキャラクターです。どこか歪なものを抱えたものが多いstaynightの登場人物の中だからこそ、真っ直ぐな凛のヒーロー性はより眩しく見えてしまいます。
そうして、死を覚悟したにも関わらず地面へと転がっていく凛の姿を目にした桜は自分が手心を加えられたこと、そして自分を殺しにきたと思っていた凛が実はまだ自分のことを想っていてくれたことをようやく理解し、強い後悔の念から慟哭します。
「そうか。勝ったんだな、遠坂」
戦いの後、大聖杯へと辿り着いた士郎は「凛を殺してしまった」と思い込み、ただの少女のように取り乱す桜の姿を見て静かに凛の勝利を讃えました。名シーンですね。
ところで今回の映像化において追加された幼少期の回想シーン。多分20秒くらいだったと思うんですが、それだけの短い時間になんであんな爆弾を投げ込んできますかねスタッフは。
・士郎対言峰、満身創痍の死闘
「────私は、おまえたちを羨んでいる」
解釈一致すぎる。ちょっと悲鳴が漏れました。
歴史に名を馳せた英雄同士の殺し合い、そしてそれらサーヴァントを従える魔術師同士の暗闘。そんな厨二病ど真ん中の設定をでっかく打ち出したエロゲーの最後を締め括るバトルがなんと野郎と野郎のガチンコ殴り合いってだけでもブチ上がるっていうのになんですかあれは。オイ聞いてるかufotable!!なんだあのバトル描写は!!
普段の美麗きわまりない高速バトル作画はどこへやら、戦う前からすでにボロボロな2人の戦いは恐ろしく現実的な重みを持って始まりました。2人とも眼前の敵に対して全力の一撃をただ愚直に繰り出すだけ、特に綺礼に関してはFate/zeroで令呪のブーストがあったとはいえ、あれだけの超絶技巧でマスター達を苦しめた代行者の姿も見る影がありません。決着もド派手な交錯でつくのではなく、場面が変わった時点で綺礼の命が先に尽きるという呆気ないもの。..................................ufotable、本当に有難う。
・Lorelei
────ううん。
言ったよね、兄貴は妹を守るもんなんだって。
......ええ。私はお姉ちゃんなんだもん。なら、弟を守らなくっちゃ。
綺礼との戦いの後、最後に残った投影を使ってアンリマユを聖杯ごと向こう側へ叩き返そうとするシーン。ノーマルエンドの場合はここで士郎が桜を救うために文字通り心身を砕きながらもエクスカリバーを投影してアンリマユと相討ちになるんですが、トゥルーエンドの場合、つまり今回の劇場版では死の恐怖を前にして一瞬の躊躇を見せます。
そりゃあそうですよね。何度も何度も死ぬような目にあって、ようやくなんとか好きな女の子を解放することが出来たと思ったら結局最後には自分が死ぬ羽目になるんですから。士郎は桜との契約を断ち切っただけでアンリマユが退去してくれるとは考えていなかったようですが、それでも一縷の希望くらいは持っていたのでしょう。何しろそうでないとこの事態を命と引き換えに解決できるのが自分くらいしかいないわけですから。
しかしHFに限らず今まで士郎は散々死ぬような目に遭ってきて、なんなら半分くらいは自分から死地に飛び込んでいっていた癖にどうして今回だけは死に臆するようになってしまったのか。それはやはり失いたくないものが増えすぎてしまったせいなのでしょう。
かつて正義の味方を目指していた頃の士郎は、自分の命よりも他人の命を優先するような非人間でした。「そんなことはない、俺だって自分の命は大切だ」、そんなことを口にしながら士郎はいつだって自らの身を顧みることなく目の前の危機へと飛び込んでいきます。それは一見美しい在り方ではありますが、明らかに歪な欠陥でもありました。
そういった欠落は正義の味方という在り方を棄て、桜だけの味方になると決意したHFルートでもやはり見られます。使ったが最後、導火線に火が点くかの如く死が確定すると宣告されたアーチャーの腕を、士郎はイリヤ救出の際に躊躇うことなく解放しました。正義の味方を辞めたと口にしても、多少在り方が変わっただけで衛宮士郎の歪さはこの時点では完全には解消されてはいないんですね。
しかし、最後の敵であるアンリマユとの対決を前にようやく士郎は恐怖を覚えます。あと少しで約束に手が届いたのかもしれないのに、その希望はするりと指の間をすり抜けていってしまう。もしかしたら士郎が生まれて初めて手に入れたのかもしれない自分のための願いが失われたことで、ようやく士郎は本当の意味で人間に立ち返ることができたんです。
そして士郎の代わりに第三魔法を行使し、根源に繋がる門を閉じるイリヤ。ここなんですけど、まずイリヤは士郎に対して「生きたい?」と尋ねるんですよね。その問いに対して士郎は思わず涙を流しながら「生きたい」と答え、それを聞いたイリヤが「良かった」と笑うわけです。つまりイリヤは士郎の返答次第では1人で門を閉めるのではなく、2人で終わらせるという選択を取ることすらあり得たということですよ。つまり士郎の自由意志に託しているわけです。
ここで前半のシーン 、士郎がイリヤをアインツベルン城から連れ出すシーンに戻ります。あくまで聖杯の器としての役割を全うしようとするイリヤに対し、「誰かが犠牲になるなんで嫌だ」と士郎はイリヤを救い出します。......どちらが正しいとかそういう話をするつもりはありませんが、対照的ですよね。
そして更に遡り第3章冒頭、凛とイリヤが書斎で宝石剣の情報を探るために書物を読み漁るシーン。ここでイリヤは凛に対して「お姉ちゃんとはどういったものなのか」というニュアンスの質問を投げ掛けます。凛はこれに答えることはありませんでしたが、凛と桜という2人の姉妹、そしてイリヤからしてみれば精一杯の背伸びをして兄として振る舞おうとする士郎の姿を見て、それまで両親を失い孤独な日々を送っていたイリヤがああいった決断をするまでに至ったという事実が泣けますね。そして何よりこのシーンの杉山紀彰さん演じる士郎の慟哭がね......PS2でプレイした時も思いましたけど、この人が士郎を演じてくれて本当によかった......
・春に帰る
そして堂々のエピローグ。正直ハラハラしたけど思っていた通りのトゥルーエンドでよかったです。
凛と桜の人形師探しの旅路。季節が移ろいゆくに連れて2人の距離が段々と縮まり、長い時間をかけて最後には手を繋いで歩いていくほどの関係になっていくのが美しい。あとたぶん最初に凛が出てきた建物って伽藍の堂ですよね!?
桜の瞳の色が変わり、光の無かった瞳に瞳孔が描かれるように。元々桜の瞳の色は凛と同じグリーンだったのが間桐の魔術に適合するように体を調整された結果、髪の色と同様に紫色へと変化したんですが、見間違いじゃなければたぶんちょこっと赤みが抜けて澄んだ青色になっていましたよね? ようやく間桐の呪縛から解放され、それでもかつての自分に立ち帰れるわけではない......という描写なんでしょうね。
場面は飛んでラスト、約束の花見シーン。原作ではそれまでの士郎が死んでしまったかのような演出をコミカルな掛け合いで吹き飛ばしていましたが、今回の映像化では反対にしっとりとした演出で締められていましたね。そして筆者が最後の最後に我慢しきれずに泣いてしまったのがラストシーン、旧友たちが集まって桜の花のしたで宴会をしている場面。和気藹々とした集まりを見つめながら、桜はそれに加わることを躊躇するかのように引かれた白線の手前で足を止めてしまいます。そんな桜の横に士郎が並び、微笑み合いながら白線の先へと進んでいく2人の背中で第3章は幕を引くわけですが......もうこの演出の素晴らしいこと素晴らしいこと。
というのもね、最初に公開された第3章のキービジュアルでは士郎と桜が手を繋いで箱庭から飛び出し、嵐の中を桜の木目指して歩き出していく後ろ姿が描かれているわけですよ。翻って第3章のラスト、同じく大きな罪を背負いながらも約束の先へと歩んでいこうとする士郎と桜がキービジュアルとダブるんですが、ここに違いが1つ。2人は映画ラストだと手を繋いでいないんですね(滂沱の涙)
もうかつての弱い自分では無いと、これから1人になることがあったとしても歩いていけるんだという決意を感じるようなこの演出ですよ。勝てねえよこんなん。もうオレの負けだよ。煮るなり焼くなり好きにしろよ。
そして2人の服装にも注目なんだなこれが。原作とは違い、桜の服装が士郎とコントラストを為すような白と黒のものに差し替えられているんですよ。これがなにを意味するのか。士郎は届かない理想である「正義の味方」という夢を捨て、たった1人の女の側に寄り添うことを選びました。桜は自分が犯してしまった罪に苦しみながらも、それでもその十字架を背負ったまま生きることを選びました。モノクロのコントラストは、もうかつての汚れを知らなかった2人には戻れないこと、たとえ汚れてしまったとしてもそれを否定せずに受け入れて生きていくという覚悟を表しているのだと筆者は思いました。
・櫻の夢
一部の声として、やはり桜の物語としてはトゥルーよりグッド、2人が罪を背負うというのであればそれ相応の報いが必要なのではないかという意見が散見されました。強火のオタクがよ......
わかります。筆者も心のどこかではもしかしてグッドエンドで来ちゃうんじゃないか.......と期待していた節はありますとも。理想を裏切った士郎は全てを救った代わりに闇に消え、それでも桜は約束を信じてひとり衛宮の庭で彼の帰りを待つ。あのエンドもトゥルーに負けず劣らず美しい幕引きではあります。そう考えるとむしろトゥルーエンドはあまりにもご都合主義がすぎますからね......なんて言うとでも思ったか! 全然都合よくなんかねーよばーか!だったらイリヤだって戻ってきてもいいじゃん!
そう、全然ご都合エンドじゃ無いんですよ。だって死人は帰ってこないし、イリヤが犠牲になって門を閉じたという事実は一生涯士郎の心に傷跡を残すことになるでしょう。桜だって決して嫌っていただけではない慎二を自分の手にかけてしまいましたし、それ以外にも多くの人間の命を奪ったという事実は変わりません。それでも士郎は桜に生きていてほしいと願い、罪の重さに苦しむ桜を自分勝手な気持ちで生かす以上はどれだけ辛くても士郎も一緒に生きていかなくてはなりません。HFにおける士郎と桜の関係性は単なる恋人ではなく、ある種の共犯関係という形も孕んでいます。もちろん2人はただ罪の意識で生きていくのではなく、互いが互いを思っていることもまた事実ではあるんですが......物語の後に続くであろう2人の人生は決して平坦な道にはならないでしょう。あるいは犠牲者が出ている以上、忘れたころに過去が追い縋ってくることさえ考えられます。
零れ落ちたものと引き換えに拾い上げたもの、それぞれの大きさを思いながらそれでも不格好に生きていくというこの終わり方、俺はスゴい好きなんですよね。
ということで随分と長くなりましたが劇場版HF第3章の感想記事、この辺りで筆を置かせていただきます。あまりにもスゴいものを叩きつけられてしまって感極まるあまり赴くままに頭の中身をぐちゃくちゃに書き連ねてしまったのでかなりお見苦しい部分もあったと思いますが、ここまで読んでくださって本当にありがとうございました。
それでは次は来年の春、きっと劇場版HFシリーズリバイバル上映があると信じて。
【FGO】今なら無料で周回最強クソデカ幼女がタダ!
宝具演出倍速1秒の世界にようこそ
\5周年/ \水着/ \HF/
待ってくれたまえ言葉の洪水をワッといっきに浴びせかけるのは
今年の夏もFateがアツい! ですが皆さん怒涛のように押しかけてくる新規コンテンツの波に呑まれて大事なことを見落としていませんか? そう我々マスターが忘れてはいけない最も重要なこと……それは周回! 周回から逃げるな
と言うわけで今回の記事は再復刻イベント「オールザステイツメン! ~マンガで分かる合衆国開拓史~」で配布されるコラボサーヴァント(?)、星1バーサーカー・ポール・バニヤンちゃんについて!
星1と侮るなかれ、実装から3年以上経つバニヤンちゃんですが今なお彼女は周回の最前線に立つ環境バーサーカーです。それを無料でくれると言うんだからもうこれはもらう他ありませんよね! でもみんな結構復刻のこと忘れてるんじゃない? 何しろ筆者自身が今さっきまで完全に忘れてたからね!
そんなバニヤンイベントの開催期間は8月17日(月)12:59まで! お前ら後回しにして忘れても知らんぞーッ
それでは早速バニヤンちゃんの性能について軽く解説していきます。
バニヤンちゃんは極めてオードソックスな構成をした典型的なバーサーカー。ここまで完成されているともはや運用に関しては語ることはありません。死ぬ前に殺せ!バスターで殴れ!以上だ!
でもそれでは記事を書く意味がないので各種スキルについて触れていきましょうか。S1「愉快な仲間たち」は3ターンの間味方全体のバスターカード性能とクリティカル威力をアップさせるバフスキル。上昇数値は10%~20%とそこまで高くはありませんが、星1サーヴァントが持つスキルとしてはなかなかのもの。特に「カレイドスコープ」を始めとする初期NP系の概念礼装を持たせた高速周回編成においては非常にありがたいスキルとなります。低レア帯にバスター宝具持ちであるアーラシュ・エイリーク・スパルタクスと相性の良いサーヴァントがいるのも大きいですね。
S2「豆スープの湖」は全体回復スキル。回復量は1000~2000、FGOには回復スキルを持っているサーヴァント自体がそこまで多くないのであって損のないスキルではあるんですが、そもそも素のHPが低く、打たれ弱いバーサーカーでもあるバニヤンちゃんを起用する場合にこのスキルを頼みにすることはほとんどありません。便利ではあるんですが、他2つのスキルと比べるとスキルレベルを上げる意味合いは薄いと言わざるを得ないでしょう。
S3「ポップコーンの吹雪」は3ターンの間敵全体の防御力とHP回復量をダウンさせる妨害スキル。S1と併せて火力の底上げに使えるほか、現在間違いなく最強のサーヴァントの一角である星5バーサーカー・アルジュナオルタの弱体状態特攻のトリガーになるのも見逃せないポイント。自前でバニヤンを用意しておくことができれば、サポートで借りるアルジュナオルタがさらに頼もしい存在となってくれることでしょう。
そして最後に紹介するのはバニヤン最大の武器、宝具「驚くべき偉業」について。これ自体は単純な攻撃宝具なんですが、刮目すべきはその宝具演出時間。その時間、なんと倍速で約1秒! 実装から3年経つ今もこの記録は塗り替えられていません。これがバニヤンが今なお高速周回の申し子と呼ばれる所以です。
さてそんなバニヤンちゃんですが、なんと今回の再復刻では宝具5まで重ね切ることができます。つまりイベントを走りきればレアプリを使うことなく最大火力を実現可能。ありがとうDW。イベント自体も過去に実装されたメイン・インタールードと比べて圧倒的に内容が緩く、なんならシナリオは後回しにしてクエストを駆け抜ければ1時間もかからずにバニヤンを回収しきることも十分に可能です。戦力はそうですね、フレンドから1体「カレイドスコープ」持ちのバーサーカーを借りることができればまず苦戦することなくクエストを突破することができるでしょう。
そういった事情もあり実はこのバニヤン、無課金~微課金マスターにとっては聖杯を入れる価値があるほどの非常に頼もしいサーヴァントとなっております。なんと熟練マスターの中には日々の種火周回をストレスなくこなすために聖杯を数個投入している層すら存在しますからね。
そして今回の5周年で嬉しい&笑えるエピソードがもう1つ。それは5周年記念で何人かの人気サーヴァントに実装された新霊衣です。バニヤンちゃんが手に入れたのは首切りバニーモチーフの衣装「マッド・バニー」。悔しい……リヨ絵なのにめちゃめちゃエロい……!
で、笑えるエピソードというのがですね……バニヤンちゃん、宝具演出に関しては他の追随を許さない最速ぶりを発揮していますが、実はスキル使用演出の時間がちょっとだけ長いんですよ。いやそんなこと気にしてるマスターとかほとんど存在しないんですが、このスキル演出時間が「マッド・バニー」霊衣にするとスキルモーションが微妙に変わるため、ちょこっとだけ短縮されるらしいんですね。
では一体何秒短縮されるのか。
0.4秒
……0.4秒。
────人生は短い。一つのコンテンツの寿命はもっと短い。
FGOは今年で5周年を迎えましたが、流石に10周年を迎えることはないでしょう。思えば随分と遠くまで来たものですが、いずれは別れの時がやってきます。いざその時がやってきたときに後悔しないために我々にできることはそう、足を止めることなく全力で今を駆け抜けることだけです。そう、具体的にはクエスト周回を。
ところでFGOにおいて1日で自然回復するAPは288。スタミナを溢れさせることなくクエストをこなしていけば、これだけのAPをマスターは育成に費やすことができます。そして多くのマスターがお世話になるデイリークエスト、経験値を獲得できる種火クエストの最高効率難易度「種火クエスト・超級」が1回に消費するAPが40。つまりマスターは1日に最低でも7回種火クエスト超級を回ることができるわけですね。
さて、そこで「マッド・バニー」霊衣のバニヤンが1クエストで2回スキルを使用するとして、霊衣未所持のバニヤン使用時と比べて1回の種火周回で得られる時間は0.8秒。それがクエスト7回分で5.6秒。これを1ヶ月繰り返すと累計で168秒。およそ3分間のアドバンテージを得ることができます。これはバニー霊衣をもらわない手はありませんね。
ではその貴重な3分間を意識高い系マスターであれば何に使うべきなのか......もうみなさんおわかりですね。そう、具体的にはクエスト周回です。スタミナ? ああそこに虹リンゴがあるじゃろ?
【FGO】きよひーと征く5周年記念メモリアルクエスト -part2-
前回のお話→【FGO】きよひーと征く5周年記念メモリアルクエスト -part1- - 虚ろな唇を重ねて
ランサー・プルガトリオ(ランサー)
HP:432,740/309,100
特殊行動
・特殊スキル「一切穿通」戦闘開始時、自身に通常攻撃ヒット時「3ターンの間クリティカル威力がアップする状態」を付与(永続、強化解除不可)
・特殊スキル「捲土重来」1ゲージ目ブレイク時、自身に「毎ターン終了時をHP5,000回復する状態」を付与(永続、強化解除不可)
こちらが考案したプルガトリオ3ターンキル編成。
今回ネックになるのはやはりサポートサーヴァントがNPC武蔵で固定されることでしょう。これによりW孔明に代表されるようなサポート枠までフル活用した介護体制を組むことはできず、出せるダメージの出力にも大きな制限がかかります。まず清姫を活躍させるパーティでは全く活躍できない武蔵ちゃんをオーダーチェンジで下げるのは大前提として、どうやってNPを確保しつつ総HP70万超を削り切るか考えます。実質パーティメンバーが1人欠けている以上、分け与えられるNPにも一撃で出せるダメージにも限界がある、ではどうするか。辿り着いた答えはただ1つ────限界を超えたバスター8枚体制で叩き潰す!
さて、今回のキーカードはこちらのコマンドコード「花の魔術師」。一度使用すると3ターンの間効果を発揮することができませんがそれも当然、その効果は刻印されたカードで攻撃した際にNP10%を入手できるという唯一無二かつ強力なもの。今回は現状出しうる最大火力を叩き込みつつNPを確保する必要があるため、このコマンドコードをバスターカードに刻印しました。勿論他2枚のバスターカードには「天の女主人」、「星の楔」まで装備。それでは気合入れていってみましょう!
先ずは第1の関門、初手のコマンドコード確認。ここで「花の魔術師」が刻印されたバスター含む2枚のバスターカードを引いている必要性があります。理由は勿論「軍師の本懐」をフル活用するためです。
第1の関門をクリアできたのでマスタースキル「オーダーチェンジ」を使用。最後尾からアマデウスを呼び出し「小さな夜の曲」で確定クリティカル状態に。そして普段であれば宝具使用時に使う清姫の切り札「焔色の接吻」、マスタースキル「全体強化」まで動員してバスタークリティカル2発の火力を高めます。かなりの回数挑戦したんですが、ここまでしないと1waveの突破は非常に困難でした。「音楽神の加護(偽)」で陳宮の宝具威力まで強化し、いよいよ突貫!
苦渋の決断です。分かりますね?
ここでアマデウスに装備した概念礼装「慈悲なき者」の退場時効果が発動。味方全体にNP20%を譲渡します。いやテキスト通りの効果だけど……自滅じゃダメとは書いてないけど……。
敵行動フェイズ。プルガトリオは1ターン目はほぼ確定でスキルを多用、攻撃してくるとしても1回程度です。ここでクリティカルを発動されたらその時点で終わりなんですが、これまでの挑戦でそういった事故がケースは一度もありませんでした。優しい。
2ターン目、アマデウスが退場したことでコマンドカードが再びシャッフルされ再配布。ここで第2の関門、再びコマンドカード確認。ここで清姫がブレイブチェインを打てなかったら再走です(死んだ目)
とはいえ今回はとりあえず3枚清姫のカードを引けていればほぼ確定で1ゲージ目をブレイクすることができるのでそこまで条件は難しくありません。今回はバスター3枚という完璧な配牌を引けたのでさらに安心。ということでアマデウスに代わり登場したマーリンのスキル「夢幻のカリスマ」「英雄作成」を使用して再び突貫!
無事に1ゲージ目をブレイク、そして敵行動ターン。「捲土重来」が戦闘開始時バフだと考えるとゾッとしますね。さあ肝心のプルガトリオの攻撃ですが、こちらは陳宮のスキル「スケープゴート」を陳宮自身に付与することで捌きます。勿論「軍師の忠言」でNPを撒くのも忘れずに。ちなみにこの際プルガトリオがクリティカルを出さないと1発では陳宮が沈まなかったりします。そのためによく見てくださいこれ、前回と同じ鉄を踏まない為にもちゃんと用意しましたよレベル45止め陳宮を! だから存分にやられてくれよな!
無念……せめて敵陣を滅ぼしてくださいませ……!
遂に倒れた巨悪・陳宮に代わって登場するエルメロイ2世、そして最後に立ちはだかる第3の関門────もう皆さんお分かりですね。
それではいってみましょう、コマンドカードリセマラガチャのお時間です!
「慈悲なき者」+「花の魔術師」でNP30%!!
マーリンの「夢幻のカリスマ」が加わりNP50%!!
そして、孔明の3つのスキルを加えればNP100%の、
プルガトリオ!お前を上回る宝具BBバスターブレイブチェインだーッ!!
一 切 完 勝
パーフェクトだ、愛してるぜきよひー!
part3に続く。待て次回!
【FGO】きよひーと征く5周年記念メモリアルクエスト -part1-
5周年記念メモリアルクエスト開催! ということできよひーチャレンジはっじまーるよー。
ということで今回は珍しくサーヴァントの解説記事ではなく、筆者一押しのサーヴァントである清姫ちゃんをアタッカーに据えたパーティで高難易度クエストに挑むプレイ記事となります。といっても今回のメモリアルクエストは高難易度というか、メインストーリーも中で難所とされたバトルの再現クエスト、いわばプチ高難易度。所詮は一度通り過ぎた関門ですからね、サクサク攻略していくことにしましょう。それでは早速第1戦目から!
ファブニール(ライダー)
HP:52,473
この程度であれば自バフ宝具だけで十分。
魔神柱バルバトス(ビースト)
HP:454,962
HP45万弱、余裕ですね!
W孔明編成と「黒聖杯」、そして自前の孔明には登場時にクリティカルスターを20個持ち込める「ゴールデン捕鯉魚図」を装備させ、マスター礼装「2004年の断片」のスキル「コード:U」で清姫にスターを集中、宝具込みバスターブレイブチェインで出る火力がこちら。
スフィンクス(キャスター)
HP:378,360
今や懐かしきクエスト「砂の洗礼」。個人的にはこの前の戦闘のがキツかった記憶があります。
とにかくグッと雑魚敵の体力が増え、なおかつ敵のクラスが混成編成になり出したのもこの辺りからでした。
思い出話はこの辺りで、2wave戦ということで折角ですし1waveは全体宝具、2waveはクリティカルで仕留めてみましょう。今回はバスター強化のスペシャリストであるマーリンを起用。本来はバスターブレイブチェインを狙うつもりでしたが、なんと2発で十分でした。やっぱ英雄作成つえー。
ソロモン(キャスター)
HP:900,000
特殊行動
・特殊スキル「人理の防人」戦闘開始時、控え含む敵全体に攻撃力50%アップを付与(永続、強化解除不可)
・通常攻撃及びチャージ攻撃が全体攻撃化
・スキル「哄笑」弱体状態を付与されている時、必ず弱体解除
・スキル「残像」敵全体のNP量に応じて高確率で使用、1ターンの間自身に回避状態を付与
・スキル「絶望の時来れり」自身の宝具威力アップ、クリティカル威力アップ、チャージ1加速、敵全体のNP20%減少、スター発生率ダウン
これまた懐かしい最終章前哨戦。激アツな絆パッシブも完全再現です。
しかし「人理の防人」と来ましたか……このスキル名はどこかで見ましたねえ……
まあそれはさておきソロモン2ターンキル編成の紹介。
清姫の概念礼装はキャスタークラスへの特攻を持つ「起源弾」。この手の特攻礼装は「黒聖杯」や「月の勝利者」など特定の攻撃行動のダメージを伸ばすものと違い、ブレイブチェイン含む全攻撃行動に補正がかかるのが強みです。そして脇を固めるのは「カレイドスコープ」持ちの孔明、そして陳宮。そして後ろにはWマーリンを控えさせ、マスター礼装は「カルデア戦闘服」をチョイス。博士、この構えは……?
まずは厄介なスキル群を使用されないようマスタースキル「ガンド」でソロモンを行動不能に。
そして1ターン目、まずは孔明宝具「石兵八陣」で防御デバフを付与、そして陳宮宝具「掎角一陣」で用済み……もとい仕事を終えた孔明に退場してもらいます。
必要な犠牲でした……
続く2ターン目。退場した孔明に代わり登場したマーリン、そしてマスタースキル「オーダーチェンジ」で陳宮と交代したもう1人のマーリンが並び立ちます。ほぼ死刑宣告ですね。そして自前のマーリンが装備した「ゴールデン捕鯉図」によりクリティカルスターが20個持ち込まれます。
バーサーカーはクラス特性としてスター集中率が極めて低いため、クリティカルスター20個程度ではやはり確定クリティカルとはいきません……ここでフレマーリンも「ゴールデン捕恋魚図」のようなクリティカルスターを持ち込める概念礼装を持っていれば物量で力技でクリティカル発生率を信頼できる数字にもできるんですが……まあ無い物ねだりをしても始まりません。ここは清姫を信じましょう。
まさかのパーフェクト成功! これだけ火力が出るのであれば1ターンキルも十分可能だったかも知れませんね。
さて、ここまでの道のりはまさしく順調そのものです。でした。ここまでは。
それでは肩慣らしのメモリアルクエスト1部編はここで終わり、ここからは1.5部編。そして地獄の一丁目と相成ります。
2017メモリアルクエスト(亜種特異点Ⅰ)
新宿のライダー(ライダー)
HP:401,356/264,050
特殊行動
・スキル「憎悪の叫び」ターン開始時、ランダムな敵単体に防御力ダウンを付与
今やお馴染みとなったブレイクゲージの導入、そしてみんなのトラウマわんこ戦。とはいえ今回のわんこは毎ターン回避してくる発狂モードではなく様子見の遭遇戦になります。
そのため特殊行動も通常スキルもそれほど脅威ではなく、HPゲージが分離していることを除けばむしろ魔神柱バルバトスやソロモン前哨戦より戦いやすい部類のボスエネミーでさえあるでしょう。
……ここで快進撃を続け調子に乗った筆者、やらなきゃいいのに2ターンキル編成に加えて思いつきである“縛り“を加えます。
それは「1ゲージ目をバスター1枚で削り切る」という縛り。
ということでバスタークリティカルの火力を最大限まで上げるため清姫には自慢のレベル100「月の勝利者」を装備。プランとしては1ターン目をクリティカルで突破、2ターン目を宝具+追撃で仕留めるというもの。そのためにまず必要なのは1ターン目に清姫をクリティカルさせるための十分なクリティカルスター量、そして2ターン目に宝具を撃つためのNP確保でした。
まずはクリティカルスター確保役として「小さな夜の曲」を持つアマデウスを起用。これでクリティカルスターの確保は達成、なおかつ他バッファーに「ゴールデン捕鯉魚図」を持たせる必要がなくなり、その分を火力補助に回すことができるようになります。
次に必要なのは2ターン目の火力源である宝具を打つためのNP確保。NP100 %を賄うこと自体はW孔明を起用すれば簡単ですが、バルバトス戦のクリティカルを鑑みるに「月の勝利者」+「軍師の指揮」×2+「鑑識眼」×2に絆礼装「王の遺物」を加えても40万超のHPは削りきれないと判断。というわけでさらなる火力を求めるためにマーリンを起用……したいところですがそれだと今度はNPが足りなくなってしまいます。
ということで次の候補である陳宮をチョイス。陳宮の役割としては「軍師の忠言」によるNPの確保、バーサーカー限定の英雄作成である「軍師の本懐」でのバスタークリティカル強化、そして「スケープゴート」でアマデウスにタゲを擦り付けることによるデスチェンジの3つとなります。本当にインチキくさいですねこの軍師。
またアマデウスには退場時味方全体にNP20%を付与する「慈悲なき者」を装備。これによって控えの孔明マーリン含め20+10+50+20で100%のNPを確保することができるようになりました。
折角なのでつい最近改修されたコマンドコード機能もフル活用。バスターカードにそれぞれ火力強化用のコマンドコードを付与し、クリティカル時の火力を限界まで引き上げます。これ本当に使いやすくなりましたねえ。
さあ作戦は完璧、準備は万端。あとは試行錯誤を繰り返すのみです。それではいざ尋常に勝負!
(心が折れる音)
ちょ、ちょっとした思いつきのつもりだったのに……TA勢っていつもこんなことしてるんですかぁ……? 乱数が憎い……しかし天は筆者を見放しませんでした。ひたすら手札のリセマラを繰り返すこと3時間弱。
初手バスター補正込み、乱数上振れ、バスタークリティカル時に最もダメージが伸びる「天の女主人」付与バスターまで揃ってようやく40万オーバー達成! しかしこれはまだ1つ目の関門を潜り抜けたに過ぎません。息つく間もなく2つ目の関門が立ちはだかります。そう、2つ目の関門────それは新宿のライダーのランダム行動! 新宿のライダーは1ターン目に「怪力」や「堕天の魔」を積むことが多く、運が悪いとアマデウスを一切殴ってこないことさえあります。そしてアマデウスはライダーに防御不利を取られるキャスタークラス、そして星1であるが故の貧弱なHPであるにも関わらず、陳宮の防御バフスキル「軍師の忠言」が優秀すぎるためになんと「怪力」1回+清姫のスキル「ストーキング」の攻撃力アップが乗っていても一撃では倒れてくれないんですよ! つまりアマデウスが倒されるためにはランダムデバフである「憎悪の叫び」がアマデウスに乗るか、あるいは2回殴ってくれないといけないわけです。と言うわけで令呪を以て命ずる!行けライダー、あのヤロウを斬り伏せろ───!(最悪)
必要な犠牲でした……
そして最後の関門、アマデウスが退場したことでコマンドカードの配布がリセット、再び15枚のカードが再配布されます。再び参考にするのは魔神柱バルバトス戦、「黒聖杯」+「軍師の指揮」×2で20万ダメージということはたとえ「夢幻のカリスマ」「英雄作成」のバフが残っていても間違いなく宝具だけでは26万HPは削りきれません。そのため出来れば清姫のカードを2枚、理想型としてはバスターを2枚引きたい場面ですが……最高の形では無いにしてもアーツ1枚バスター1枚は悪くない配牌。これなら十分に届くでしょう。くぅ〜疲れましたw これにて完結です!
う、嘘だろ……!?
お前たちは何も見なかった。いいね?
part2に続く。待て次回!
【FGO】殺の秘石落とせ高校校歌
殺の秘石落とせ高校校歌
作詞作曲:不明
朝日が昇る丘の上
なんでエンシェントゴーストしか泥しねえんだアホしね
若き生命(いのち)を息吹と燃やし
黒獣油これ以上もらってもどうしようもねえ
大空へと今飛び立とう
同じAP40なら宝物庫でも回るわクソが
おぉ 我らが殺の秘石落とせ高校
修練場の泥見直せ高校
※クソ記事です
種火・宝物庫・修練場がAP半減ということでスキル石の在庫に不安を感じた筆者、久々に修練場掘りに赴きました。
思い返すのは数年前────当時は若く、石を砕きながら修練場を回ることさえありました。頭おかしいんじゃねえの
そして当時の記憶で印象深かったのはそう、殺の修練場の泥率の悪さです。とにかく落ちない。びっくりするぐらい落ちない。ソウルイーターは絶滅しろ。
とはいってもね、AP20ですからね。種火と宝物庫の確定泥しか信用できなくなってデイリーはここしばらくこの2つしか回っていませんでしたが、きっと今は確率も修正されていることでしょう。令和だぞ
……すぞ
殺の修練場のここがスゴい!!
1.秘石が全然落ちない!!
もう本当にマジで全然落ちない!!! どれくらい落ちないかというと普通に林檎10個砕いて5個出ないのはデフォくらい落ちない!!!落ちないよォ!!!!!
さて、じゃあなんでそんなに秘石の泥率が悪いのかを冷静に分析してみましょうか。
殺修練において殺の秘石を落とすエネミーは中確率で出現するレアエネミーである「エンシェントゴースト」と「ソウルイーター」の2種類(この時点でおかしいだろ)。そしてエンシェントゴーストは秘石以外にゴーストランタンor下位素材である魔石をドロップ、ソウルイーターは黒獣油or同じく魔石をドロップするケースがあります。勿論秘石は金素材なので魔石より泥率は低い。ソウルイーターが油か秘石を落とすかは半々といったところ。ちなみに2waveで出てくるエネミーは確定で宝箱をドロップする仕様です。
……一見何がおかしいか分からないかもしれませんが、他の修練場を回ってみれば貴方も気付く事でしょう。明らかに前提条件が厳しいと!
体感? 気のせい!? いーや違うね、絶対に絞られてるね!!! じゃあお前石割って周回するなら術修練とどっち回るよ??? だろォーーーーーー!!?
2.副産物がしょっぱい!!
竜の牙、世界樹の種、ゴーストランタン、そして黒獣油。
どーーーーーー考えてもショボいだろ内容が! 牙種に関しては槍騎修練とダダ被りしてるじゃねーか!
まあそれはいいですよ。銀素材の種類にも限りがありますからね(でも鎖とか杭にしてくれても良くない???)。でもオレがどうしても許せねーのは黒獣油オマエオマエオマエオマエーッッッ
金箱泥で一瞬期待させといて出てくるお前のその面構えが許せねェーッ いや別に使わないんじゃないんだけれども!使わないわけじゃないんだけれども貴重な貴重な殺秘石と比較した際のレートがあまりにも、あまりにも……
3.出現エネミーがカス!!
イカれたメンバーを紹介するぜ!!!
みんな大好き「テラーゴースト」! 「ゴースト」の上位エネミーかつ「エンシェントゴースト」の下位エネミー、つまりはエネミーガチャのハズレ枠だ!! 2wave中央に出てくるのマジでやめろ……マジで……
得意技はNP減少系スキル「恐怖」! アーツチェインのアドを奪っていくクソスキルだぜ!!
お次は「キリングドール」! 歯車を落とす分テラーゴーストのカスよりは分かるやつだが固有スキル「高速変形」でクリティカルバフを積んでくるせいでバーサーカーにアタッカーを任せていると不意のクリティカルであっさり事故死するぜ!!
最後に「ソウルイーター」! スキル「音絶つ咆哮」でこっちの宝具を封印してくるのも厄介だが、チャージ攻撃「形見えぬ爪」には1ターン回避までついている! アサシンクラスだから当然チャージゲージは3、つまり必中系スキルを持っていない限り実質2ターン後にはまた強力なチャージ攻撃を仕掛けてくるって寸法だ!! こいつを生み出したデザイナーは間違いなく性格が悪いぜ!!! そして落とすのは黒獣油!!! ろくな死に方しねえからなお前!!!
あとはあれですね、術サポの問題がここでも絡んできます。とにかくアタッカーをフレンド枠で借りにくいので、1人は自前の術アタッカーを確保しておかないと泥率以前に周回自体がかなり苦痛になります。最近は多くのクラスに有利を取れるアルターエゴもいるので若干その問題も解決しつつはあるんですが、アルターエゴって初速を出せるサーヴァント自体が少ない(キアラと沖田オルタくらい?)のでアタッカーを1体に任せると事故死する確率が無視できないレベルで存在してしまいます。可能であれば全体アタッカーなら「パラケルスス」や「ニトクリス」、単体アタッカーなら「キルケー」か「酒呑童子」を用意しておきたいところ。
勿論「カレイドスコープ」があるならそれに越したことはないんですが、ここで注意したいのは昨今流行の周回編成「スカスカシステム」について。これは対アサシン戦においてはあまり向いていません。なぜかというと、アサシンエネミーを攻撃する際に回収できるNP量が他クラスと比べてかなり低く設定されているため。
4.アサシン大体スキル上げしないと活躍しねえ!!
これの原因はアサシンというクラスがそもそもスキルにかなり依存している部分があるためですね。
殆どのアサシンはクイック3枚、あるいはアーツ2枚クイック2枚を主武装として戦っているわけですが、これがスキルを使わないとまー弱い。なぜ弱いかってクラス補正で火力自体を下げられていること、そもそもカード性能を絞られている(特にクイック3枚勢、初期実装勢は尚更)こと、そして所謂「人権キャスター」との噛み合わせが悪いからです。対ライダー戦にアタッカーとしてアサシン連れてってるのに相方でキャスター連れてくのってどう考えても矛盾してません?
以上の3点から戦闘開始時点で既にアサシンというクラスはハンデを背負ったままで戦っているわけですが、そういった圧倒的不利を覆す力を秘めているのが各サーヴァントの持つ強力なスキルの数々。これらを駆使することによってアサシンは対ライダー戦においてアタッカーとして活躍することが出来るわけですが……じゃあなんで殺の秘石が1番手に入りにくく設定されてんの!!?!?
じゃあ広範囲アタッカーのアルターエゴ育てよう……と思っているそこのお前!! アルターエゴ1人に含まれている殺秘石要求数は同レアリティのアサシン1人分だぜ!!!
バーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーカ!!!!!!!!!!!!!!
じゃあオレ真理の卵掘りに戻るから……皆さんは楽しいAP半減ライフを送ってくださいね。
P.S.せめて銀枠変えない??? あと文句が出てないのは多分もう誰も修練場回ってないからだぞ
待て次回。あとボックスガチャはよ。